毎年秋になると東上線沿線に住む友人の家の庭でBBQをやる。約30年くらい前からで、こどもたちもみんな大きくなり、一番年長は50歳を超えた。三世代目の年長は24歳でもうすでに社会人である。ついこの前まで幼児だった子が中学生になっていて、普通に話が通じるようになっているのを見ると、そりゃこっちも歳を取るよとあきらめも付く。この集まりを毎年主催するってのは結構重荷になるんじゃないかと思うけれど、おかげで学生時代からの友人家族に会えるんだから感謝するしかない。ふと気がつくと、この集まりの定例メンバーがもう既に三人他界しているが、その三人がいずれも家族連れではなくて、一人で参加してきた男性だった。なにか意味があるとは思わないけれど、気にはなる。もうみんなあっちが悪いとか、こんな薬を飲んできたとか、そんな話ばっかりなのは何処も同じである。もはや連絡をLINEで出しても返事をしてこなくなるメンバーも数人にのぼる。どうしているんだろう。のんびり回顧談にふけるような気にはなれないのか、あるいはやってくるであろう人たちの中に一緒になりたくない人がいるのか、あるいは体調が悪いのかもしれない。
COVID-19の間は、わが家は参加しなかったが、中断していたのは3年ぐらいか。毎年サンマを焼き、肉を焼き、きのこを炒め、庭の柿をもいで食べ、最後に饂飩だったけれど、今年はそれを焼きそばにした。昔に比べれば痩せたサンマだったけれど、それでも今年は普通に街に出回った。地球は目に見えて悪化の一途を辿っているように見えるが、私達の日常はお陰で大きな変化はなかった。
米国に暮らす友人の、日本で暮らしている長男が、家族三人で車で来ていたので、家まで送ってもらった。昔は自分たちが車を運転して帰ってきたまんまのルートをナビゲーターが表示してくれていた。もう車を手放してから20年経つ。
