ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

出雲大社

 着くなり「さざれ石」ってぇやつを見せられちゃう。「さざれ石は、石灰石が長い年月の間に、雨水で溶解され、その時に生じた粘着力の強い乳状液(鍾乳石と同質)が次第に小石を凝結して、だんだん巨石となり、河川の浸食作用により地表に露出し、苔むしたもの」と「大叶マインテック」という会社のHPに書いてあり、これを学名『石灰質角礫岩』というのだそう。なにもここだけにあるんじゃなくて、全国各地に存在するというそんなに珍しいものではない。つまり鍾乳石でくっついていると云うことなのである。それを「巌(いわお)となる」と表現しちゃうってところがなかなか「うまい!」わけである。
 今度のツアーには出雲大社正式参拝というプログラムがついていた。つまり本殿前で立ったまま賽銭箱に放り込んで柏手を打って終わり、っていうのではない。神楽殿に上がって太鼓と篳篥(ひちりき)・・・ちがうかな・・・?の音による御祈祷が行われる。(私は神道信者じゃないけれど、その辺はちょっと内緒にしていたわけである。)それであの日本一大きいというしめ縄のある拝殿に上がる。大きな太鼓がばたん、ばたん、ばたんと叩かれると二人の神主と一人の巫女さんが登場。「むにゃむにゃ・・まお、もおおすぅう」となり神様降臨。家内安全をお祈りしていただく。

 面白いなぁと思ったのはまず最初に神官の一人が奉ってある御幣をもって一群の神官達を清め、次に私たちに向かってそれを振って清める。これがキリスト教で行われる香による清めとほぼ同じであるのが面白い。一通りの祝詞が終わると巫女さんが神妙な表情のまま右手に持った鈴をシャラン、シャランと鳴らしながら舞を奉納。
 ここであれっと思ったのはここでは二礼四拍手一礼である。私はこれまで神社では二礼二拍手一礼と決まったものだと思っていたのである。参拝が終わると御神酒をいただき、この素焼きの杯をそのまま持って帰ってくる。これで一件落着なのかと思ったら、これは前哨戦で、これから本殿に赴くのである。
 このどでかいしめ縄で飾られた、昭和34年に創られた大きな建物の中に安置し奉られているのはなんと、礼拝殿。本殿はこちらでございますと向かった先は多分元々は白木で創られたとおぼしきありがたくももったいない造りの建物であった。こちらで4列になり、4人一度に二礼四拍手一礼と相成る次第。思わず「娘の良縁をどうぞよろしくお願いいたします。息子は今の状況がうまくまとまりますように」とつぶやいてしまった異教徒であった。日本一だというまるでシドニーのハーバーブリッジのてっぺんに翩翻(へんぽん)と翻(ひるがえ)っているような国旗を見ながら暑さにうだりつつ昼食へ向かう。