ほぼ足りてまだ欲 その先

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父の宣言

 私の父は死の床で意識を失う前に周りの家族に対して「ありがとう」といったのだという。私は間に合わなかったので、それを聴いていない。父親至上主義だった長姉はその言葉に思いっきり感動したらしい。確かにあの人が素直に「ありがとう」というのを私は聴いたことがない。必ず嫌み、あるいは一言よけいにいうくらいでそんな場面を想像することすら難しい。その父の姿を無意識のうちに全く身につけてしまうのは驚くほどのことでもなく、環境は一緒だし、意識をしないうちから刷り込まれるわけだからごくごく自然なことであるだろう。だから、私も子どもに多分いろいろなことを刷り込んできたのだろうとは思う。