帰りの電車の中で突然大声でのアラビア語系の会話が社内に響く。あまりにも突然で驚く。見るとパキスタン系と思われる青年二人が耳にイヤフォンを突っ込んだままお互いに話すためにやたら大声なのだった。挙げ句に自分が聴いている歌を音痴さながらに歌う。こうしたごくくだらないことがきっかけになって衝突が始まったりする。確かに外国語だから耳障り。日本語だと多少のことでも皆さん我慢する。周りのことを考えることができる能力があるのかないのかは個人のパーソナリティーだったり、文化の違いだったりする。ここで、とっくに雲散霧消したかと思っていた同化主義がむくむくと一人一人の市民の胸にまた目を覚ましてくる。そして鎖国論が力を得てしまったりする。実は日本人も外国にいて、大きな声で日本語を張り上げていたりする。そうした時は気持ちが高揚しているのか、気がつかないうちにそうなるのだ。「そんなの気にする必要はない」と云い放つ人が良くいることも知っている。
