ま、二人称に限らず、日本語は一人称も、数限りなく存在するので、日本語を勉強する外国の方々は往生するそうだ。そりゃそうだろう、英語だったら「I」一個でほとんど済むところに、「おいら」「おれ」「わたい」「自分」「拙者」「僕」「わたし」「わたくし」・・延々と続くんだからね。
しかもだよ、一人称を二人称にそのまま使っちまうだなんて乱暴なことまで許される。自衛隊の人たちはほとんど一人称を「自分」で済ますみたいだけれど、それをそのまま二人称にして「自分はどこから来たんだ？」と使う奴もいる。かくいう私もそんな目に遭ったことがある。小学校4年の二学期に転校した先の清水では二人称にそのまま「われ」を使う。「われんどこん組だぁ？」と聞かれて焦った。「お前はどこの組の生徒だ？」という意味だった。
こんなむちゃくちゃな言語をなんの滞りもなく使いこなしているんだもの、日本人は素晴らしいのだ。かつて、かの大馬鹿野郎・石原慎太郎が、フランス語を規則のない未完成言語だ、というようなことをいって馬鹿にした。自分で自分の首を絞めた発言に奴は気がついていない。勘違い野郎のすっとこどっこいだった。（こんな言葉を使うのが日本語だ）。
