ほぼ足りてまだ欲 その先

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アレン・ネルソン

1947年生まれ。米国人。著書「ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?」講談社 2003年 「シリーズ子どもたちの未来のために」
1965年、18歳で海兵隊に入隊。1966年、沖縄経由でベトナムに赴任。期限の二週間前についに耐えられず前線から離れる。その後、本土、地中海、ハワイ勤務を終え、4年契約を終えて退役。ニューヨークに戻るがベトナムでの戦闘のPTSDに悩まされ家を出て、ホームレスとなる。偶然出会ったかつてのクラスメートが小学校教師をしていて、そのクラスでベトナムの体験を話す。こどもたちの質問を受けていた時に、小柄な女の子が最後にこう尋ねる。「ミスター・ネルソン、あなたは人を殺しましたか?」彼はベトナムで初めて殺したベトナム人を思い出す。苦しんだ結果ついに「Yes」と答える。するとその女の子はネルソン氏を小さな手で彼の腰を抱きしめ、瞳に涙を溜め、「かわいそうなミスター・ネルソン」と云ったという。1970年、23歳のホームレス青年は「もう一度、普通に生きることをはじめよう」と思い、戦争の真実を人々に伝えようと決意する。アメリカ、日本の各地で講演をしてきた。
著書の中で、海兵隊は如何に人を殺すために訓練をするのか、そしてそれ以外のことを考えさせないようにしてきたか、当時、如何にアジア人を侮蔑していたか、そして日本の憲法が1945年以降日本が戦争でただのひとりの人間も殺さないできたことを如何に評価するか、等について強調している。
 私は彼のことを今まで知らなかった。彼と私は全くの同年齢である。彼がベトナムにいた当時、私は大学に入り、何も真剣に考えないただの阿呆な「わか(ばか)者」であった。本当に恥ずかしい。