ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

サンプル3090件

 社会保険庁は309ヶ所の社会保険事務所マイクロフィルムとコンピューターとの突き合わせサンプル調査の結果を報告した。ところが、民主党山井和則の報告によれば昨日の午後11時までに結果を提出するということであったという。一度2時10分に持ってこられたが、加工されたデーターだったので拒否したのだという。「その後、朝5時10分に元データらしきものが国会事務所に届いたが、1時間説明を聞く中で、更にそれより元のデータがあることが判明。一番元のデータが、結局届いたのはようやく朝の8時10分」と山井のメルマガで読める。
 この中で社保庁が間違っていたと認めたのはわずかに4件である。ところが午後の衆議院厚生労働委員会では不一致は193件であって、その後の判断によって不一致そのものでも実質問題のないものを除外した結果、どうしても問題なのは4件であった、と政府が見解を見せる。民主党・山井/長妻議員の追求でわかったのは4件以外に生年月日が違っていたもの、ふりがなに濁点が抜けていたもの等が5件あったけれど、これは受給には直接問題が発生しないので件数として数えないというものである。これを普通はデーター入力の誤りというのだけれど、どうもこの人たちの言葉の定義は随分とバイアスがかかっちゃっているのかも知れない。
 こんなところで誤魔化すからどんどん信頼性を失っていくことに政府・厚労相社会保険庁はまだ気がついていない。ここまで来てしまったのだから、何もかも本当にハッキリとさせるべきである。この5件を含めると3,090件のうち9件のデーターが誤ったものであるとするとサンプル数の0.13%に相当するわけで全体から見ると4万1千件が誤ったものであるという推測が成り立つわけである。
 ところがこの3,090件については大いに疑問が残る数字である。というのは各社会事務所それぞれから10件ずつとりだしたサンプリングそのものに大いに疑問があるからである。このサンプリングの方法そのものが明確にされていないし、意図的に事務所の中でとりだしたものである可能性が大いにあって信頼性は大いに劣るからである。本当はもっともっとありそうだ、ということだなと一国民はまた不安に陥ってしまうわけである。