ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

6月14日の参議院厚生労働委員会

 日本共産党小池晃社保庁のシステムを構築するためにNTTデーター系、日立系の二社にいくら発注したのか、と質すと政府側席はバタバタとなった。速記を止め時間を止めたが、その慌てぶりは結構な見せ物であった。1兆4000億円である。
 小池がいうにはコムスンの2003年の広報誌に当時の官房副長官だったお坊ちゃんが登場して折口と握手をしているそうだ。小池に対してお坊ちゃんは「政治家という立場でいろいろな件をお伺いするのは当然。意見の交換を行ったことが対談という形で掲載されている。その中には表現されていないかもしれないが、高い志を持ってやっていって頂きたいと意見を述べているんです。」と答えたが、小池晃がいうように、「単なる意見を聞いただけではない、広報誌に登場したことでの責任は重大」だし、そもそも脇が甘い。官房副長官を務める政治家がいち民間企業の提灯記事満載の宣伝雑誌に登場するからには何らかのメリットのある見返りがあるだろうが、この場合はそれが何だったのだろうかと誰もが考えて普通だ。
厚生労 社民党福島瑞穂委員の一回目の質問が終わり、お坊ちゃんの答弁が想定された質問が終わるとお坊ちゃんは退席。テレビの中継が終わる。民主党の直島正行委員の質問になってみると委員席から委員も出て行ってしまい、直島委員の質問中に出席委員が野党8名、与党6名となってしまった。野党席からは「緊急動議で法案否決してしまえ!」とヤジが飛ぶ。今国会で与党はあれもこれも強行採決で飛ばしてきた。野党は「やさしい」ものだ。ま、度胸がないともいう。
 直島委員は第三者委員会の根源的な考えを質問をするが、全く何も決まっていないというのが実態だということが浮き彫りになってしまう。誰も確たることは応えられないし、総務省厚労相の間でもスタンスが同一でないことが明らか。こうなるとお坊ちゃん政権は全く機能していないことが明確になってしまう。
 二度目に日本共産党小池晃が登場して社保庁追いつめられる。
小池晃NTTデーター系列会社に1兆632億7313万円、日立及び日立関連会社3558億6713万円がこれまでに発注されていることを青柳運営局長に確認させる。

  • 小池:97年までは国庫負担、これが保険料財源にかわり急速に伸びた。
  • 柳沢:度重なる制度改正にかかわるシステム開発等経費がかかっている。これを契機としてシステム開発経費が増額されているとは思っていない。
  • 小池:保険料の流用は経過措置だったものが恒久化されると正式に認められるようになった。これからもかかる。
  • 清水美智夫総務部長:年金事務費を保険料から充てるのは受益者負担の観点から妥当ではないかと考えております。保険料財源を用いての範囲を限定している。重要なことは無駄遣いの排除。民間人も参画する調達委員会の厳格な審査など徹底を図っています。
  • 小池:保険料負担となって以来使い放題となってきたことは否定できない。今回の件で国庫から支出するといっているけれど、相談に来た人に関する部分はどうやって分けるんですか、ごく普通にこれまでと同じように相談に来る人をどうやってわけることが出来るのか。税金でその分を見ますなんてなんの担保もない。
  • 柳沢:それほど難しくはない。要員増、ブース拡大、PCの増設、といったこれまでのルーティンの仕事とは別に新たに調達する分はわかる。
  • 小池:新たに使う分は税で、消えた年金問題に関しては保険料を使いませんといういい方はやめるべきである。切り分けできない。社会保険業務センター三鷹庁舎はNTTデーターのビルに間借りしている。3年前にも質問をした。家賃は?
  • 清水総務課長:H17年度9600万円18年度9200万円/月 17年度からいわゆる従来のデーター通信契約を廃して賃貸借契約にしている。
  • 小池:3年前は1億2000万円だったのだから減ってはいる。しかし、相場から見てとても高い家賃。NTTの関連会社、日立の関連会社に社会保険庁の職員が過去どれほど天下っているのか。
  • 清水美智夫総務部長:公務を離れた個人の情報です。政府が把握する立場にはいない。平成13年以降の再就職状況の公表についての中には該当者はいない。営利企業への再就職の承認分の中にもそれはない。
  • 小池:全く明らかにしない。3年前に指摘し、 NTTデーター常務:タニグチ・ショウサク(紙台帳の破棄を指示した業務第一課長)、NTTデーター・システム・サービス常務:ヤマナカカズユキ、社会情報クリエート常務:ニイダノボル、社会情報クリエート常務:ナカタ・サトル、以上4名は2004年の私の質問に答弁として役所が認めていた。ハギワラ・ノボル、クズハラ・コウジロウ、アサオカ・スミオ、コデラ・シュンイチ、イトウ・マサヒデ、マツザワ・フジオ、トチタニ・ヨシマサ、ナカムラ・オサム、以上8名が社会保険庁に在籍したことがあるか。
  • 清水美智夫総務部長:在籍していた。これらのものの再就職の情報は一般に政府が把握する立場にないということで承知しておりません。
  • 小池:社会保険庁厚生労働省に全員在籍していた。NTTデーター、NTTデーター・システム、社歌情報クリエートにその後就職しているということが社会保険庁が出している内部の名簿で明らかです。トラ・タダオ、アオノ・シュウイチ、カサダ・ミノルが厚生労働省社会保険庁に在籍していたか、日立公共システム・サービスに再就職しているかを確認して下さい。
  • 清水美智夫総務部長:社会保険庁に在籍しておりました。再就職の情報は把握していません。
  • 小池:この三名は日立公共システム・サービスに就職、天下りしております。こういう癒着があるんですよ。これだけ大量に就職したのは事実です。社会保険庁日本年金機構になるとこの天下り規制はどうなるのか。
  • 清水美智夫総務部長:日本年金機構は公務員に対する規制は及ばない。中央省庁とは違う。真面目に働く職員は能力に応じて定年まで働くことが出来るわけで、発注業務も競争入札にするなど透明性を高めてそういう問題はない。押しつけ斡旋の土壌はないと思っております。
  • 小池:こういう事実がこちらからつつかないと明らかになってこない。こういう企業にこれだけ大量にいっていると云うことを見てどう思いますか、大臣。
  • 柳沢:日本年金機構になってからは、幹部職員に大して早期退職慣行がなくなる。競争入札で透明性が高まる。癒着的な斡旋をする土壌がないという様にすると云うことである。なんらかの規制、現行の公務員程度の規制について今後検討して行かなくてはならない。
  • 小池:自民党国民政治協会日立製作所から2億円、NTTデーターは2005年度分のみで500万円。発注が行く、官僚が天下り、政治献金が行く、社会保険料が還元しているんじゃないですか、これは。これだけ大問題になっている企業からの政治献金を企業に返すと考えたらどうですか。
  • 柳沢:私は自民党の役職には就いていません、政治資金規正法に則って適正に処理されている。
  • 小池:これだけ怒りを国民が感じている。3090件のサンプル調査。見ると極めてばらつきがある。大阪は全域で不一致がゼロ。統計的に信憑性があるといえるのか、ランダムサンプリングとして信頼できない。
  • 柳沢:いずれ突き合わせの時に訂正されるべきものは訂正される。
  • 小池:全く信頼できない。

 これじゃ、今回の3090件のサンプリング調査は一体なんのためにやったのか。だったら急ぐことをやれよ。
小池が質問した天下りについては各紙は下記の如く記事にしている。

東京新聞
社保庁年金システム 発注総額1兆4000億円 受注側に15人天下り2007年6月15日 朝刊
 14日の参院厚生労働委員会で、共産党小池晃氏は、社会保険庁や旧厚生省などのOB計15人がNTTデータ(東京)といったコンピューター・システム関係の発注先企業に天下りしていた、と指摘した。柳沢伯夫厚生労働相はシステム関係の企業には過去、総額で約1兆4000億円の経費が支出されていた実態を明らかにした。 

朝日新聞2007年06月14日23時32分
また、社保庁OB15人が再就職していたのはNTTデータNTTデータシステムサービス▽NTTデータの関連会社・社会情報クリエイト(現NTTデータポップ)▽日立製作所の子会社・日立公共システムサービスの4社。

(2007年6月15日1時50分 読売新聞)
14日の参院厚生労働委員会で、小池晃氏(共産)の質問に対して、柳沢厚生労働相社保庁幹部らが答えた。社保庁の答弁によると、2社はNTTデータ日立製作所。これまでにNTTデータとその関連会社には約1兆632億円、日立製作所とその関連会社には約3558億円が支払われたという。
 また、社保庁のコンピューターシステムがある社会保険業務センター三鷹庁舎(東京・三鷹市)の庁舎は、NTTデータから借りており、家賃は月額9200万円(2006年度)に上るとした。小池氏は質問の中で、「年金関連だけで、NTTデータの売り上げの1割を占めている」と指摘した。

実は2004年に東京新聞が本件を取り上げていて、「厚生労働省社会保険庁の官僚が、所管外ともいえるNTTデータ天下りを始めたのは、同社設立の1988年から」で「厚生省(当時)の東海北陸地方医務局長が役員となり、その後、同省審議官が1997年に後任に就任する。2001年に、入れ替わる形で同省出身の総理府(現内閣府社会保障制度審議会事務局長が役員入りした」と報じている。昨日の答弁で社会保険庁が「従来のデーター通信契約を廃して賃貸借契約」といっているのはこの時に指摘されているが、これは「特に賃貸契約は結んでおらず、パッケージという形で料金に盛り込まれて」いたということを指摘されたことを意味している。こうしておけば随意契約で処理が出来るわけである。
 記事はこう続けている。

社会保険庁側は、NTTデータがほぼ独占する形で発注が行われている現状についても解説する。「昔は電話回線は電電公社しかなかったからだ。うちのデータシステムは外部から完全に遮断され、安全に運用されることが重要だ」。さらに「こんな巨大なシステムは唯一無比だ。巨額を言い値で請求されていると言われるが、ぎちぎちつめて交渉している。ぼられていると言われるのは心外だ」

最後の書き方が本音だろう

 厚労省で年金業務に携わった経験のある幹部は「年金システムは複雑で、理解しがたい部分が多かった。それに加えてコンピューターシステムなど分かるはずもなく、専門の職員でも手こずっていた」と振り返る。同時に天下りについて「就職にしても人事とか官房とかでなく、現場レベルで融通しあってあっせんしている。個別の局の対応で、人事課の関与するレベルじゃない」と反論した上でこう明かす。「結局、今のデータシステムは官と民の専門職が一緒になり初めて機能する巨大な融合体だ。これを天下りと言うが、実際にこれでしか機能していないんだからしょうがないんですよ」