今日の朝日新聞の夕刊はよっぽど大した記事がないのか、何と一面トップが「南極観測船『しらせ』鉄くずの危機」である。「しらせ」は今年の11月に出港して来年の4月に帰港するとそれでお払い箱になる。なにしろ竣工したのが1982年だから26年動いてきたことになる。この記事によると今名古屋で公開されている「ふじ」が廃船になった時にそれを引き取った名古屋港管理組合は、公開用に改造を石川島播磨重工で行ったが、約13億円かかっていたのだそうだ。その後毎年維持費が3千万円ほどかかり、メンテに数年おきに数百万から数千万円かかっているのだそうだ。白瀬中尉の出身地である秋田も費用の点で諦めたらしい。そして海上自衛隊の艦船だから外国への転売も認められないのだそうだ。宗谷を管理している船の科学館でも宗谷の保存に手を焼いているらしいし、「しらせ」は消滅への道を辿ることになりそうだ。私にとってはとても大きな意味を持つ「しらせ」なだけにとても残念だ。
