ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

土曜日の朝

 NHK-FMの土曜日の朝はピーター・バラカンのラジオ「Weekend Sunshine」だけれどもそこに行く前に文化放送立川志の輔のラジオで圓生の「小言幸兵衛」をやっていてダイヤルがそこで止まる。
 昔は「はたち」といったらもう良い男の盛りだったのかもしれない。今じゃ「はたち」なんて洟垂れ小僧で何も分かってなくて、やることだけ一人前だとみんなが「なんだまだそんな歳かよ、じゃしょうがねぇじゃねぇか」と許してしまいそうな、あ、いやいや諦めてしまいそうな年齢である。だのに行政は児童福祉法だか少年法だかをいじって成人年齢を「二十歳(はたち)」から「18歳」に引き下げようと云っているらしい。むしろそれは逆で成人年齢を「25歳」くらいにしないと昔の観点から云ったら逆行だと思うけれど、犯罪に対する成敗(今の政策としてみると犯罪加害者の更生を目指すと云うよりは犯罪被害者のためにその報復を法的に果たすという方向性の上にあるんだろうから)という観点から云うとより犯罪抑制力として強化しようということなんだろうか。
 (「小言幸兵衛」:家を借りたいとやってきた仕立屋に二十歳のひとり息子がいて、そんな様子の良い、仕事の腕のある若い男が来たら近所の一人娘が惚れてどっちの家を継ぐかで揉め、最後には二人は道ならぬ恋に絶望をして身投げ心中をしてしまうからお前には家は貸さないという噺。そこから「二十歳(はたち)」の発想に至ったというわけ。)
 ピーター・バラカンは相変わらずコアなファンに囲まれて次から次に手を換え品を換えて聴かせてくれるものだからラジオを流しながら何かをするということができない。じゃ、何をするのかといったら何もできない。朝飯を喰っているくらいしかできない。連れあいが風邪で寝込んでしまっているものだから余計に物音を立てないようにイヤフォンで聴く。イヤフォンは水の中に落とすと乾くまで鳴らないということを知った。