ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

議会制民主主義

 「ねじれ」だといわれている現在の国会の状況を見ていると私達のこの国の憲法が期待してきた民主主義のあり方として本来的なあり方がここに実現しているのだと思う。あっちでもこっちでも語られている様に、衆議院参議院も与党がイニシアティブを握ってきた状況がまったく正しいあり方なんだとでもいう様な現与党の主張は全く間違っている。何もかも霞ヶ関が下ごしらえをした物を「利権」という側面から加工をした政策をとっとことっとこ『数の論理』を使ってごり押ししてきたこれまでの自民党の国会運営が壁にぶつかっているに過ぎない。
 福田が会見で明らかにした姿勢を見ていると「これまでのやり方じゃやっていけないんだなぁ」というため息が聞こえてくる様だ。それを与党が苦虫を噛みしめながらであろうと、苦々しく思いながらでも、少しだけでも大企業、霞ヶ関官僚を向いた政治から国民に向いた政治に近寄ればそれはわが国のシステムが生きているということであるだろう。
 帰国した中国残留日本人の方たちに対する支援もそうだし、肝炎患者支援もそうだけれどこうした政策の転換は現政権としては大いに前進だったといっても良い。非常に珍しいことながら確かに前進した。ここまで国民の間に議論されている道路特定財源についても、政府与党はいよいよ腹をくくるしかないだろう。本来的に使途が制限されている税よりは一般財源として地方に渡る方が自治体にとっても良いに決まっている。それが迷惑だというのは特定の業界に対する歳出の理由がつかなくなるということではないかと腹を探られることにもなりかねないのではないだろうか。