ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

京橋・銀座

京橋

 京橋の友人がパソコンの相談ありということだったので、出かける。“こんなことをしたいんだけれど、どうしたもんだろう”というので、取り敢えず彼の周辺機器を使ってできることを考えやってみるとどうやら解決。ところでなんでこんなことを考えているのかと聞くと来年の個展のためにこんな企画をしているんだとダミーを見せてくれた。随分凝ったことを考えていて、なかなか手間のかかるプロセスをこなしている。彼はひょっとしたらその道に行っていたら相当なグラフィック系のクリエーターになっただろうと思う。お返しに神楽坂の梅花亭の「鮎の天ぷら最中」なるものを戴く。最中皮を菜種油と米油であげてあるんだそうで、ぷ〜んと香ばしい匂いがなんともいえない。開けてみると本当に鮎の格好をした最中でとても上品な餡である。

 ブックセンターに寄る。まっすぐ5階へ。ちくま学芸文庫の「日本の百年」のシリーズに手を出すか出すまいかと、どうしようか、どうしようかと前から悩んでいるんだけれど、今の興味のあり方からいったらきっと後になって「あぁ、あれは入手しておけば良かったのになぁ」と後悔するに違いないとやっぱり自分を誤魔化して「7巻 1931-1937 アジア解放の夢 橋川文三編著」、「8巻 1937-1945 果てしなき戦線 橋川文三今井清一編著」を入手してしまう。多分来月、再来月には鶴見俊輔編著の「9巻 廃墟の中から」「10巻 新しい開国」が発刊されるはずでそれも入手するに違いない。
 地下の地図売り場に降りていってこれまた我慢できずにNational Geographicが出している「Yellowstone」の地図を入手してしまった。熱、高まる。

伊東屋

 ここ何週間も禁足を課していた伊東屋さんに我慢できずに入る。1階のロビーが何やらいつもの雰囲気と違っていて車が入っていたりする。モスグリーンと山吹色に塗り分けられていてどこかで見た色。marumanのスケッチ・ブックの色である。B6版のスケッチブックを手にしてこんなに紙が入ったものがこれまでにあっただろうかといぶかしげに見ているとそこにいた人(多分marumanの社員?)が50周年で65枚の紙が入っていて旅にも充分でしょ、と仰る。普通は24枚入っているだけなんだそうだ。リングにペンを刺しておくことができるばかりか、厚紙が裏についているからしっかり描ける(書ける?)という訳で使い効率が高い。
 画材売り場でパイロットのDRAWING PENの棚に在庫が少ない。どうしたのかと見るとケースの上に「この製品は販売を終了します」と小さなカードで書いてある。他にもそんな表示が見られる。メーカーが止めるのか、それとも伊東屋が扱いを止めるのか。そう思いながら階段に来ると「次の商品は販売を終了します」とした案内がかかっている。

カッティングシート、入れ替えパネル、アクリル板、アクリルケース、店舗用品、スタイロフォーム、紙工作キット、レタリング用品(インスタントレタリング・スクリーントーン、オーバーレイ、ラインテープ、キリ文字)、エアブラシ用品、コミック用品、製図機、テンプレート、ノギス、染料、マーブリング、ステンドカラー、塩ビ板、帆船模型用品、和紙人形小物、清書用料紙

 コンピューターの普及によって使われる頻度が圧倒的に落ちてしまったものがあるのはよく分かる。インレタなんてものは今や誰も買わなくなったのだろうなぁ。私はかつて煎餅の空き缶に自分の名前を中心に様々なポイントのインスタントレタリングを揃えていた。カセットテープの標記をこれでやっていた。テンプレートは設計図を描いている人にとっては必需品だった。あれがあれば悪筆の人の図面も読める。多分伊東屋の中では売り上げが落ちてきているんだろう。昔はないものはない伊東屋だと思っていたけれど、4階を洒落たものだけの陳列にしたあたりから明らかに路線を切り換えてきていることを窺い知ることができる。ひょっとするとパイロットのDRAWING PENもこの中のジャンルとして捉えられているのだろうか。
 ノートの「ライフ」が今年の3月に新発売したというノーブルノートシリーズというのがある。無地、8mm罫線、そして方眼のものがあって、それぞれにA4, B5, A5がある。でもって今度はB7のメモパッドが発売されているらしくてノート売り場においてあって、「どうぞ書き味を試してください」としてある。自分のサインペンを取りだして書いてみる。実は「方眼ノート・フェチ」の私はA5の方眼のものをすでに持っている。用紙が100枚綴じてあるので使いでがある。それにしても横罫のものは表紙が浅葱色、無地が薄茶色なのに、方眼のこの朱色には参っちゃったのである。
 教文館に立ち寄るのを忘れてしまった。