ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

労働者派遣法改正

 結局麻生内閣は労働者派遣法の改正をそのままにしたまんまで臨時国会を閉じてしまった。何にもいじっていない。野党にその不備を突かれていたりしているが、とにかく法をいじることには着手していないということは事実だ。
 今、内部留保をたっぷり抱えている企業までもが単年度の赤字におびえて、まず最初に生産を制限し、企業の生産計画の安全弁としての労働力調整として、一番最初に斬るべくして、派遣の非正規労働者を対象として実施した。つまり、彼らとしてはごくごく自然のこれまでの計画通りの第一歩だったろう。
 だから、これらの企業の労務部門は様々なところからの反撃を受けてうろたえているだろう。しかし、いまでも法律違反はしていないという自負を持っているはずだ。なぜならこのシステムを完成するために経団連があれだけの要望を自民党に出し、自民党はその期待に応えて労働者派遣法をギタギタにしてきた。
 この時期に自民党が本格的に非正規労働者制度にはやっぱり制限を掛けておかないと、不況がやってくる度にこんな状況が起きて世論から叩かれるのはかなわないと実感しないと変化はやってこない。
 では、そんな時はやってくるかといえば、それは自民党には無理だろう。これだけ手垢にまみれて、貸し借り状況に陥っている「政治や」集団にはこれは打開できない。トヨタを先頭にこうした製造業・装置産業はなにしろできることなら人間を使いたくないのであって、ロボットに置き換えられるのだとしたら、そんな面倒くさい労働力はいらないのだ。つまり、技術力が高まれば、彼らはどんどん人間を排除していくことになる。だからここから先は規制を作らなくてはもう彼らのやりたい放題になってしまう。自民党はそうした企業とロボットのための政治をやろうとでもしているのかという皮肉のひとつもぶつけてやりたい。
 「今やぁ、政局ではなくて、求められているのは政策なんであります」といってだみ声で演説するのは好き勝手にやってもらってもかまわないが、いっているとおりのことをやれ。
 事ここに至っては以前の法のねじ曲げを白紙に戻して以前通りの規制を掛けるべきだ。