ほぼ足りてまだ欲 その先

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 日本の国籍法で「二重国籍」を容認するように改正にむけて働きかけをしているグループが、世界各地におられる元日本人、或いは現在も日本人だけれど、外国に永住権を持っている人たちによって作られている。
 属地主義の国籍法を持っている国で生まれ、両親が日本人で日本領事館にその誕生を報告するとその子はその時点で二重国籍保持者たる要件を備える。長ずるに及んでその子は自分の意思でどちらかを選択しろと日本の国籍法は迫る。
 他国の国籍を持つ配偶者の元にその国で暮らす人はその国の国籍を取得することが、殆どの国ではできる。しかし、そちらの国籍に移って日本の国籍を失うと、高齢となって、例えば一人になってしまったときに日本に帰って余生を送るということができなくなる。もちろん特別帰化という制度はあることはある。しかし、そのためには日本国内にまず身元引受人がいなくてはならない。となると、日本の国籍を手放すことには逡巡する人がいる。現地で一人となって、認知症状に陥り、先行記憶言語しか出てこなくなり、苦労するという高齢者が本当に存在している。
 そんな人のためにも二重国籍を容認してもらえないかという声が海外から出ている。それにしても日本国内に当事者は少なく、例えば国会に請願する場合でもなかなかそうはいかない。そんな運動をしている人たちがウェブサイトを作り、MLを運営していた。しかし、そのMLを他のシステムに移行するに際して、実際に手を染めてもらえない人はこの際、降りて欲しいという旨の発言が主宰者からあった。この集まりはただ状況を知りたいだけの、つまりいわばROM状況の人はいらない、というのである。
 私はどんな運動でも、中核になる人、手足になって動く人、その周りにいるシンパをそれぞれ増やしていかなくては独りよがりで終わるだろうと考えているものだから、ものすごく違和感を覚えた。
 結論的にはML移行にアプライしなかった。私は日本が二重国籍を容認してひとりひとりが暮らしやすいシステムを構築することを願っていることには変わりないが、手を出さない人はこの際お断り、という態度にかちんと来てしまったのだ。シンパを増やせ。