ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

本屋

 手元不如意につき、緊急を要しない本はなるべく買わないように心に決めて本屋に行く。雨は傘を差したら邪魔なんだけれど、差さないと濡れるような気がして落ち着かないという始末の悪い状態。
 八重洲ブックセンターは空いている。5階の新書・文庫を覗く。


 どなたかがブログで書いておられた佐々井秀嶺を書いた分厚い集英社新書につい手を出した。2000年に南風社から刊行されたものを新書化したという「破天」で、このパターンは珍しい。二段組みで670頁になんなんとする分厚さである。

破天 (光文社新書)

破天 (光文社新書)


 1992年に朝日ソノラマから刊行されたものの文庫化で保阪正康の「孫文辛亥革命を助けた日本人」

孫文の辛亥革命を助けた日本人 (ちくま文庫)

孫文の辛亥革命を助けた日本人 (ちくま文庫)


毎日新聞の記者が書いた「シベリア抑留--未完の悲劇」は岩波新書

シベリア抑留―未完の悲劇 (岩波新書)

シベリア抑留―未完の悲劇 (岩波新書)


 雑誌は280頁もあってグラビアばかりでやたらと重い新潮社の季刊誌「考える人」の30号。
 特集は「活字から、ウェブへの・・・。」である。養老先生がウェブで書くのは反論を想定して書いているからつまらないし、ネットなんかメールだけで充分だと書いている。仰るとおりだ。だから、私のこのブログも面白くない。
 しかし、ネットで読んでいると様々なことに気がついて私なんかは嬉しくて仕方がない。養老先生くらいになると知っておられることばかりなのに違いない。そこは徹底的に越えられない壁なんだなぁ。
 なんだかどうもパソコンを駆使してネットに巣くっているような輩は軽佻浮薄そのもの的な風潮があるのは私にはつまらない様のように見える。折角こんな魔法箱を貰ったんだから使わなくちゃ損だし、マスコミだけから入手していたんじゃわからないことも一杯だ。
 同じ事件についてあそこはこう書いているけれど、産経は悪いのは鳩山だと書いているなんていうのはネットじゃなくては瞬時には判断できない。
 それでも万年筆が売れている風潮はどう判断したらよいのだろうかという話になりそうだ。ちなみに次号の特集は「あこがれの老年時代」なんだそうで、やっぱりこの雑誌も団塊辺りがターゲットの中心で、ものの見事にはまっているというやつである。
 糸井重里のインタビューも大変に面白いし、うまく代弁して貰っているなぁと思うところもある。この雑誌は高いけれど、読み応えのあるものが目白押しである。しかし、これだけの値段とヴォリュームになると特集が自分の興味に合致しないと買おうとしない。だから連載なんてあっても困るのだ。そこが付け目という手立てもあるな。

考える人 2009年 11月号 [雑誌]

考える人 2009年 11月号 [雑誌]