氷河特急はもう運転再開したんだそうだ。そりゃそうだろう、毎日びっしり予約が入っているに違いない。キャンセル・フィーを払うことを考えたらどんどん走らせるだろう。
「走るっていうんだから信じるしかない」「素人が考えたってしょうがない」「次の予定もあるしねぇ」というのが現地でインタビューした次の電車に乗るツアー参加者の声だという。原因もわかっていないのに、なんである。状況は変わっていないはずだ。新鋭車両だからこそ起きた事故なのかもしれない。ヤバイよ、危険だ。またひっくり返る可能性は充分だ。それが解明されてもいないのに、すぐさま復旧しちゃった鉄道当局は激しく非難されるべきだろう。
鉄道側が走らせるというと、ツアー主催者側は拒否する理由がなくなる。安全が確保されないからといって乗車を拒否するということになるとこの予約をキャンセルすることになる。フィーが発生する。と同時に参加者に主催者側から中止を宣言するわけで、様々な賠償が生じる恐れは充分にある。だから、そのまま続行することになる。なんたって参加者から止めろの声もない。多分、止める方はお帰りいただいても結構です、という説明をすることになるんだろうけれど。
これがテロリストによる自動車爆弾が爆発せずに未遂で見つかったという事件だったらどうなるのだろう。多分日本のツアー参加者たちは「主催者がやるっていっているんだから信じるしかないだろう」というのだろうか。9.11の時にデジカメを掲げていた日本人ツアー参加者の姿が忘れられない。自分がその中に入っているような気がする。
