ほぼ足りてまだ欲 その先

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あれから百年

 朝鮮半島を日本が植民地化してから百年がたったそうで、NHKでもそれを振り返る番組が続く。NHKスペシャル・シリーズ「日本と朝鮮半島」はこれまでに5回放送されている。
 菅直人内閣は首相談話を出すことに決めたのだそうで、「李氏朝鮮時代の祭礼や王室行事を絵画や文章で記した儀典書「朝鮮王室儀軌」など、旧朝鮮総督府から日本の宮内庁に移管されたもの(msn産経ニュース2010.8.10 10:59)」を引き渡すのだそうだ。
 今までこんなものが宮内庁に残っているんだとは全く知らなかった。日韓基本条約締結の時に「双方が財産・請求権を互いに放棄(引用は同上)」していることになっているので、返すのではなくて、お渡しするんだそうだけれど、そんな表現はどうでもよろしい。それは写しに過ぎないという声もあるけれど、写しにしたって、最近の印刷じゃないんだから、意味はそれなりにあるだろう。
 良いじゃないか、大英博物館やパリの博物館のように勝手に持って来ちゃって、返してくれといわれても傲慢にも返さない奴らに較べたら、私たちは隣人にお返しできるスタンスを持つことができているだけ、幸せだ。
 列強各国が植民地経営をしてあれだけ美味しいものを取り上げてきたのを棚に上げておいて、日本の朝鮮半島、台湾の植民地経営を非難するのはアンバランスだという論理を時としてみるけれど、それは非難されるべき対象としては五十歩百歩な話なんである。
 そうそう、そういえば先日twitterで「五十歩と百歩では倍も違う」と書いた人がいたけれど、ウィッキペディアによると、あれは怖くなって百歩分逃げた奴を五十歩分逃げた奴があげつらった話から来ているのだそうで、「逃げた」という点ではどっちも同じだ、という孟子かなんかの話に基づくのだそうだから、どちらにしても他国を植民地化した、という点では同じなんであるな。