ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

「かもめ食堂」

 夜中に目が覚めてしまっていたので、つい、日本テレビの夜中の映画枠で「かもめ食堂」を見てしまった。母校の先生の奥様がフィンランドの方で、その先生の研究室にこの映画のフライヤーが貼ってあったのを知っていたから、この映画の存在そのものは封切られる前から知っていた。しかし、小林聡美もたいまさこと来るとこりゃ、「猫が好き」からはじまって「めがね」みたいなものになるんだろうと思っていたし、フィンランドに親しみもなかったから見ようとは思わなかった。
 それが今年、ほんのちょっとの間、ヘルシンキを通り過ぎてなんとなく良い雰囲気を感じていたので、何となく見る気になったのだ。
 途中でやっぱり寝ようかなとコマーシャルの間に音だけにして寝床に入ったんだけれど、やっぱり起きだしてみてしまった。
 ワンカットが長い。気になるほど長い。だけれども、この役者連中だから、心配はない。もうひとつ心配がないのは、この類の映画には本当の悪人は出てこないのだ。
 ヘルシンキエスプラナーデに面している「アカデミア書店」という本屋はHugo Henrik Aaltoがデザインしたと云われている建物で、その中にカフェ・アアルトという店がある。暑い中を歩いて疲れ果てた私たちはここでカフェラテとケーキで一息ついたのだけれど、この店が登場する。片桐はいり小林聡美がここで出逢うのであった。この店は大きな店で、外国語の書籍もおいてあるんだそうで、その上、地下には文具も扱っているというまるで丸善のような店だ。知らなかったからあのカフェに入れたな。知っていたら気恥ずかしくて、とても入れないよ。