ほぼ足りてまだ欲 その先

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公文書意識

 わが国には「公文書」という意識は大変に低いので、敗戦時に多くの公文書は焼却せしめられ、わが国の現代史は決定的な資料不足を呈している。従って、昭和以降の歴史検証をするためには多くの研究者、ジャーナリストは米国の公文書館にわざわざ赴いて、当時の敵対国が管理保持している資料をほじくることが当然のこととなっている。
 今朝の新聞報道で、大正天皇の記録の一部が宮内庁から公開されたことがわかる。

宮内庁は25日、大正天皇の動静を記録した「大正天皇実録」の一部(複製本)を公開した。2002年、2003年、2008年に続く4度目で、今回が最後となる。誕生した1879(明治12)年8月から、明治天皇が死去する1912(明治45)年7月までが対象。実録全85冊のうち、未公開だった第1巻から第47巻までが公開された。計2786ページ、約70万字のうち、約3%は「個人情報」として黒塗りされている。(毎日jp 2011年3月25日 11時6分 更新:3月25日 11時23分)

 日本政治思想史の研究者、明治学院大の原武史教授がどの様なコメントを出してくれるのか楽しみである。
 ここでひとつ大きな疑問となるのは、この公開資料について「約3%は「個人情報」として黒塗り」されているという部分である。これははっきりいって歴史の隠蔽であり、改竄であり、とても先進国が行うこととは思われない。宮内庁の方針に大きな違和感を感じる。