ほぼ足りてまだ欲 その先

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世論調査がどれほど嘘か

共同通信社が26, 27両日に実施した全国電世論調査
今後の原発の在り方では「減らしていくべきだ」と「直ちに廃止」の合計が46.7%。「増設」と「現状維持」を合わせた46.5%と拮抗(きっこう)している。(中日新聞2011年3月27日 21時46分)

 いくら何でもこりゃ嘘だろう!?福島第一原発が明日をも知れぬ状況になっているというこの時点で、福井の「文殊」がどうにもこうにもにっちもさっちもいかなくなっているこの時点で、「増設と現状維持」を支持する意見が46.5%にもなるわけがない。明日の自分の命どころか、後に続く世代にも大いなる影響を及ぼし、広島・長崎の原爆被害にも見るようにこのあと何代にも影響を及ぼす事態となっているというのに、「増設と現状維持」を支持する国民がこんなにいるわけがない。そんなことは誰が想像しても疑う余地がない。それでもこの世論調査が正直な結果だったとすると、これは一体何を意味しているのだろうか。
 まず第一に考えられるのはマスコミがあの福島第一原発の現実をできるだけ詳細に報じないようにしようとしてきた努力が実を結んでいる、ということだろう。東京電力原子力安全保安院の記者会見、ひいては枝野官房長官の記者会見を見ていてもわかる通りに、NHKをはじめいわゆる記者クラブ媒体は肝心要のポイントについては質問をしない。そうした記者会見をNHKがあたかも緊張を醸すように緊急生中継を入れたとしても、肝心なポイントで中継を分断する、というように国民に知らしているように見せて、その実知らせないという努力が、この期におよんでもまだ尚日本の独占インフラ供給企業に余地を残させているということになるだろう。
 次に考えられることは、先ほどの前提を覆してしまうことになるけれど、この電話世論調査自体が改竄されているということだ。これまでも良く語られているように、これら媒体が実施する世論調査というものの結果にはばらつきがある。良く云われるように内閣の支持率についても、いわゆる右寄りといわれる産経、読売とかつてはそうではないといわれた朝日、毎日のそれぞれの数字には時によって驚くほどの際が見られたりしていた。近頃がそうでもないのは、媒体全部が右にいってしまう傾向にあるからかも知れない。
 つまり、この世論調査自体が嘘だということだ。もちろん自民党政権末期から語られていたように、これまでの官房機密費の力が功を奏しているのかも知れないが、今やこれらマスコミといわれている媒体が著すものを信用してはいけないというのがマスコミ・リテラシー(そんな狭義に語られて良いのかどうか知らないけれど)の原則である。
 私には、明日をも知れぬ状況を作り出し、それでいてなおかつ知らぬ存ぜぬといい続ければ、少なくとも自分だけは逃れ終えると思っている東電、原子力安全保安院のほぼ官僚の名前と顔をいつまでもさらし続けなくてはならないと思う。いい加減なことをしたら孫子の代まで恥ずかしい思いをするという事実を彼等に認識させなくてはならない。それでもなおかつ国民の平均から較べたら遙かに恵まれた生活を送るのだから。