ほぼ足りてまだ欲 その先

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トム・ハンクス

 昨日テレビのショウ・ビズを見ていたらどうやらトム・ハンクスの新作「Larry Crowne」が封切られているらしいということを知った。チラッと見た限りではジュリア・ロバーツがでているらしいから、こりゃあたる路線なんだろうけれど、検索すると軽いコメディのようだ。そして「あの」ジョージ・タケイも出演しているぞ。こりゃ見たいなと思ったのは、ストーリーにも興味があるからだ。
 スーパーで働いているLarryがクビになった理由がカレッジ卒じゃないから。で、彼はコミュニティ・カレッジに行く。そこの教師がジュリア・ロバーツジョージ・タケイだってんだなぁ。
 そうだ、アメリカにはこのコミュニティ・カレッジってのがあったんだったなぁ。日本にはこんなのないぞ?かつて東京都は「都民カレッジ」だっただろうか、そんな名前のカルチャー・センターがあって、東京フォーラムと南大沢の都立大キャンパス近くの会場で開かれていた。別段その聴講をとってもなんの資格も取れないけれど、知識は習得できていた。某元不良小説家が知事になって即座に廃止されてしまって、東京フォーラムの方は「相田みつを美術館」になった。ラジオで広告を打っている美術館というのは他に私は知らないけれどね。相田みつを本人よりもこれをコマーシャリズムに載せた商売人がいるんだろうね。
 オリンピック招致に何度も金をかける余裕はあるけれど、都民のための教養講座を開く余裕はないというのが元小説家たる文化人(多分そう思っているのは自分だけだろうね)のやることのようには思えないが、この美術館への便宜とオリンピック招致に多分何か共通点はあるな。
 Larryがコミュニティ・カレッジにいって「スピーチ」と「エコノミックス」の講義を受けて、何かこの社会でのスタンスに変化が出るのかといったら多分さほどのことは望めないだろう。だけれども、よし、じゃ、立ち位置を変えて物の見方を違う角度から見て見ようというきっかけになる可能性はあるはずだ。
 煮詰まってしまった時の打開策として環境を変えるというのはかなり大きなきっかけになる。しかし、それには決断するための勇気、そしてそれを実行するためのエネルギーが結構いるのだ。日々の生活に疲弊している時にはそれが生まれてこない。それが湯浅誠がいう「ためのなさ」に繋がるのかも知れない。そのきっかけはどこで見つかるだろうか。
 それが他の人の話かも知れないし、他の人の体験かも知れない。しかし、それに接するのもただ座っていたのでは手に入らない。動かなくてはならない。問題は「動く」ということなのだ。
 ところで、この映画は日本で公開されるんだろうか。
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