ほぼ足りてまだ欲 その先

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信濃追分

 帰路、しばらく通っていない信濃追分の旧道に数年前にできた骨董屋を覗こうといってみる。すると堀辰雄記念館のそばに古本屋の看板があがっている。暖簾をくぐってみると、靴を脱いでスリッパを履くという古本屋にはあるまじき店の造りに驚く。しかし、考えてみると、この界隈は冬の雪があるからか、こうして靴を脱ぐところは結構あるような気がする。軽井沢町の図書館だって確かそうだったのではないだろうか、もう何年も入ってはいないけれど。
 お店の方にお伺いしてみると、開店してからもうすでに5年経つのだという。夏の間は毎日開けてはいるものの午後しか開けていないし、その他の季節は木曜日から週末までしか開けていないのだそうだ。間口の割には奥があって意外に感じるほどの蔵書量である。中に不忍ブックストリート・mapなんかがおいてあって、とうとうお店の人に「なんで?」とお伺いしたら、「一箱古本市」出身なんだというのである。なぁるほどだ。
 「石原莞爾その虚飾」佐高信著 講談社文庫と筑摩書房刊・鶴見俊輔集/12巻を入手。徳川無声の日記文庫版全巻揃を見つけたのだけれど逡巡。なぜ逡巡しているのかというと、わが書棚にこの単行本全5巻のうち1~4巻のみという中途半端なものがあり、この文庫揃えを買ってしまうとあの4冊を捨てろとまた迫られるという恐怖があるからなのだけれど、これを書きながら、明日もう一度あそこに行って買ってしまえと思っている。(実は忘れてしまって帰って来ちゃった。)この古本屋の名前は「追分なんとか」というが今は思い出せない。
 小諸・北国街道・本町の骨董や「夢や」の旦那に聞いてやってきたことのある追分の骨董屋はう〜むと唸るほどの品揃えで、どういう意味の唸りなのかはここでは書かない。

石原莞爾 その虚飾 (講談社文庫)

石原莞爾 その虚飾 (講談社文庫)