ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

共産主義時代

  スロバキア共産党一党独裁の体制から自由市場主義経済に移行するときに、チェコと袂を分かったわけだけれど、チェコが田舎に行っても何となくゆったり感を覚えるのに対してやはり、今ひとつの光が感じられないという印象を持つ。
 なかなか共産主義時代に放りっぱなしになっていた町並みが修復を終了することがないようだ。だからこそ逆に第二次世界大戦以前の建物が手つかずの状態のまま残っていたりするところが面白い。
 ブラスティラバの街中を歩いていると「青の教会」なるものに遭遇。なるほど、綺麗に修復された教会が外も中も、中の椅子までもがブルーになっていて面白い。女性向け雑誌かなんかに掲載されるんだろうなと思わせる。多分「FIGARO」なんかはすでに取材していることだろう。
 楽器屋の店頭に飾ってあるギターのブランドが「Morris」ならぬ「Marris」なのには思わず笑う。なんでギターのブランド・ネイムというものは昔からぱくりものと決まっているんだろうか。

 今日街中をご案内くださったガイドさんは地元の女性なんだけれど、日本語ぺらぺらの50歳前後と思われる方。つまり共産主義時代に教育を受けた方になるわけだけれど、あの当時は学校で勉強をするについて、自分から学びたい分野を選択することができず、国から指示されて専門を選択するという状況にあったらしい。
 その女性があるポイントで説明をしていた途中で「皆さん、ご注意ください、皆さんの後ろにいるあのおじいさん、そして、関係なさそうに見えますが鞄をかけて観光客のようなふりをしている男女は三人ともスリです!」とはっきりと日本語でいう。
 そのじいさんなるものは、手をふるわせ、すり足で歩いていて、とてもすばしっこそうには思えない。多分彼女は前から見ているんだろう。はっきりと断定するのには驚いた。