ほぼ足りてまだ欲 その先

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栄華

 昨日テレビの旅番組で「ポルトガル」が紹介された。ポルトガルの歴史に残る人といったら、バスコ・ダ・ガマで、彼はあの時代に生涯で3度の大航海に出て、最後はマラリアで旅先で死んだ。
 あの時代、16世紀はポルトガルも、スペインも飛ぶ鳥を落とす勢いだった。その時の遺産が今や世界遺産となってあちこちに残されている。しかし、EU諸国の中でもギリシャと同様の危険性のある国としてスペイン、ボルトガルは必ず引き合いに出されるというところまで落ち込んでしまった。昔ながらの街並みと文化が残っているというのは、ある意味結果的なことが幸いしているわけで、これが意図的に残したものではないというところが考え込んでしまうポイントでもある。他国からやってきて、「良いねぇ、昔ながらの景色が残っていて」と云って喜ぶのはある意味、大変に無責任でもある。
 翻って、日本の将来を考えると、500年後にどんなことをいわれているだろうか。20世紀というのはアジアの日本という小国がどうしてあれほどの栄華を極めたのか、不思議だといわれているだろうか。
 しかしながらポルトガルやスペインに残された様々な遺跡は石で造られていて、地震によって崩された形跡もなくて、そのまま残っているのに対し、大変に残念なことに日本の殆どの歴史的な構築物は木造であり、現時点での構造物は主にコンクリート、鉄骨、ガラスでできているからそこまでの耐久性が期待できないだけでなくて、それまでには多分大きな地震が何度も起きて、それでなくても残りにくい状況にあることだろう。その上、多分人口は減少の一途をたどり、数千万人に留まるだけでなくて、その構成は高齢者ばかりで、先細り状態の筈だ。
 と、なると500年後にこの国はほぼ放置され、しかも、大きな地震が来るというのに、平気で数十基の原子力発電施設を構築し、大きな事件を引き起こしたのにもかかわらず、「大丈夫、大丈夫」と自分と他国を騙した挙げ句に何カ所も死の灰を撒き散らすに任せてしまったものだから、一見何事もないかのような緑に覆われていながら、計測してみると驚くほどの放射能汚染された島でしかない、という状況になっている可能性がないとはいいきれない。