ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

赤坂 - 銀座 - 京橋

 赤坂にある神社で友人の娘が挙式。朝のうちは霧雨が舞っているのかいないのか、という程度だったのが、徐々に本降りになる中、なんだか時間に取り残された神社の本殿で昔ながらの作法での結婚式。普通と違うのは新郎がアメリカ人だということ。
 写真だけ撮りたいと、雨の中ジーパンとレインギアで出かけ、外から撮ろうと思っていたのだけれど、中に座っている連中がカメラを取り出している様子だったので、じゃ中に入らせてもらおうかと思ったら、宮司が「入ってはいけない場所、撮ってはいけない場面等がございます。その説明をお聞きになっておられますか?」と仰るので、あぁ、これはこの格好じゃ嫌だということだなと速攻で理解。「では、遠慮させていただきましょう」とそのまま外で撮影。二人の後ろ姿ばかり撮ってきた。実際には参列者が携帯を取りだしてみんなでバシャバシャと撮っていた。
 神社というのはすべからくそうしたものだけれど、建物も、境内も本当にひっそり閑と静まりかえっていてたまに行ってみるのは良い。
 神社、寺、教会、私にとっては実は皆同じなのだけれど、それぞれにそれぞれの縛りがあって面白い。
 帰りは雨の中をだらだらと坂がくだって行くに任せて降りていったら、なんと千代田線の赤坂に到達してしまった。この界隈を歩いたのは多分生まれて初めだろう。土地はかつてに比べたらずいぶんな値段がついているのだろうけれど、それでも昔のままに住んでいる人と、多分デヴェロッパーという名前の不動産屋に買われて建てられちゃったおどろおどろしい雰囲気の集合住宅に住んでいるなんだか訳のわからん人たちとがまぜこぜになっているみたいで、何ともアンバランスな雰囲気を醸し出している。「どぉ〜ん、どぉ〜ん」とビルを壊す音と振動が街を揺るがしていた。
 雨の中、銀座まで出て山野楽器に立ち寄って先日ラジオで聴いて面白かったドヴォルジャーク交響曲第7番作品70を探す。探すまでもなく値段でいったら1,000円から3,500円くらいまで大きな幅がある。多分その筋の人に言わせると音が違うとか、オーケストラの腕前が段違いだとかで異なっているのだろうけれど、私にはそんなところまではわからない。ひょいと手にしたものが1990年代のアムステルダム、コンセルトヘボウ交響楽団のものだったものだからそのまま入手。
 伊東屋さんに足を踏み入れるも、手の出るものが見あたらず、京橋で連れ合いと合流して「京すし」でわぁわぁいいながら共通の友人の情報交換しつつ、握りを堪能。
 雷門前に建った観光会館から見た仲見世がなかなかだというので帰りにわざわざ地下鉄で浅草まで足を伸ばす。雨はいっこうにあがる気配を見せないどころか強くなり、本日こけら落としスカイツリーは雨の中に煙っていた。