銀座の和光といったら角の古いデザインの時計塔が載ったビルだ。誰もが銀座を一枚の写真であらわそうとしたら、昔は森永の地球儀のネオンサインだった。しかし、あれもとっくになくなって、今だったら大体このビルの写真を撮れば銀座だとすぐ反応する。
しかし、意外だったのはこの時計塔ができてからたかだか80年しか経っていないということだ。ということは1932年にできたのだということになる。渡辺仁設計、施工は清水組（多分今の清水建設）だ。戦後すぐにはGHQに接収されてPXになっていたという話は良く聞く。何しろこのビルは和光という超高級店だから、全く縁がなくて、中に入ったなんていうのはこれまでの人生の中で少なくとも1回。仕事のお使いで商品を受け取りにいったことがあったような気がするからもう1回入っていたのかもしれない。あれは多分40年ほど前のことだ。私はもっと古いんだとばかり思っていた。
