ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

アメリカ

 簡単に書けないなぁという思いが強くて、ここに書きながらまとめる、というか書き散らすタイプの私としてはどう書いて良いのかよくわからない。
 いいたいことは私は生まれながらにしてアメリカに対する憧憬を抱きながら育ったんだなということなのだ。で、これがどういうことなのかというと、「アメリカ」という国のみならずその文化全体を肯定することからすべてが始まっていたのだ、ということなのだ。
 生まれて初めて見た煙草のパッケージはラッキー・ストライクだったし、珈琲はMJBだったし、洋楽はもちろんアメリカからやってきたし、街を歩けば出会う外国人というのはほとんどがアメリカ人だった。
 母親の背中に負ぶさったままアメリカ兵から「milkyway」を貰った記憶があるし、チョコレートの最上級品は「Hershey's」だった。もちろん小学校の給食で出た脱脂粉乳アメリカから来たんだときかされた。子どもたちが遊ぶといえば必ず野球で、野球のあこがれはやっぱりメジャーの野球だった。
 高校時代にアメリカに一年間行くことができるというプログラムがあってこれは比較的壁が低かった印象だ。VANジャケットがアメリカのファッションを持ってこなかったら私はどんな格好をした青春時代を過ごしたことだろうか。雑誌だってプレイボーイからポパイにかけての流れが私に与えた「アメリカ」文化のあこがれという視線がいつまでも何かを与え続けているように思える。
 こうした流れが一体何をバックに行われてきたのか、という視点で歴史を振り返る必要があるという点に関しては、これまで保阪正康の話を聞いてきてよくわかってきたのだけれど、この際きちんと見ておくべきだろう。
 何度も言うけれど、この本は読んでおいて損はない。

戦後史の正体 (「戦後再発見」双書1)

戦後史の正体 (「戦後再発見」双書1)