ほぼ足りてまだ欲 その先

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ビルマ

 世界がビルマの軍事政権を受け入れる方向に動いている。米国のオバマ大統領がビルマを訪れ、テイン・セイン大統領、最大野党の国民民主連盟(NLD)党首アウン・サン・スー・チー氏と会談した。
 私はそのニュース・ソースを見つけていないけれど、このたび日本政府は来年早々にも、5000億円ともいわれる延滞債務問題の解消を踏まえて500億円規模の新たな円借款に踏み切る方針を決めたといわれている。ビルマへの日本からの借款は26年ぶりだといわれている。ビルマの軍事政権にとっては思った通りの展開でほんのちょっと恩赦で政治犯を解放し、アウン・サン・スー・チーを解放して西欧諸国からの資金の流れを実現したことでほくそ笑んでいるに違いない。
 もちろん日本経済界にとってもこれまで投資したくても、乗り込みたくてもビルマの人権政策を無視して出て行くわけにも行かなかったから「それ〜っ!」てなものだ。つまり、軍事政権にとっては牛耳るところは牛耳っておいて、外から金を導入できるのだから、おいしさ抜群なのだ。これまでの歴史の中で何度も何度も繰り返された現地の権力を資するということと交換に美味しいという展開だ。
 しかも、中国が面倒くさくなりつつある中で、中国に取って代わることのできる可能性が大きな労働市場を入手できるのだからこんな美味しい展開はない。現在のビルマと先進各国との関係は植民地と宗主国との関係の延長線上にあるといっても良い。
 私は軍事政権を認める気持ちは全くないので(ビルマ軍事政権も私を認めるつもりもないだろう)「ミャンマー」という軍事政権が勝手に変えた国名呼称を使うつもりはない。