ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

産地

 魚介類の産地で難しいのは水揚げされたところが産地となる、という点にある。どこで漁獲されようと実際のところはわからないのが現状だ。
 この点を政府はどうする気もない。これは国民を食品の観点から守ろうとする気がなくて、とにかく既存の産業界の秩序を壊さない、という観点でしかない。これはチェルノブイリを上回る事件が福島第一原発で起きていながら放置しているという点で、誠に罪深いことだ。これでは「政府」としての機能を果たしているとはとても言い難い。
 しかし、それはたまたま民主党が政権を握っているというだけの話で、自民党公明党が政権を担当していたとしても同じことしかできないだろう。
 既存の秩序を壊す、そして主権者たる国民にとって実際に重要なものを優先させていくという本来あるべき政権掌握している政治家がとるべき施策を実行していくというのはとても大きな軋轢を生むのは当然のことだ。
 この国のとても残念なのはそうした真の政治家を産む土壌を国民が作り得なかったということだ。というよりもすべてのシステムが自ら作り出したものでないという点にあるのかも知れない。その点では植民地国家とほぼ同じだ。
 ところがこの国の不思議なところはこの議論をすると、だから憲法をすっ飛ばすという発想に即座に繋がるところだろう。それが高邁な思想に基づいているのかいないのか、それは正義という観点から見て、正しいか正しくないのかという判断に繋がるわけではなくて、自分が発想したかしないかで判断しようとしている。
 自分たちでは発想ができなかったにも拘わらず手に入れることができた僥倖は一体誰に感謝するべきなのかといったら、それはあの戦争で無駄死にする羽目になった350万人の人たちだろう。あんなに多くの人々を死に至らしめなくてはわからなかったことを、今ここで捨ててしまおうというのだろうか。
 食の安全すら確保することができない政府を選び続けるのか。