ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

消費税

 日本の消費税5%というのは他の先進諸国に比べるとかなり低い。北欧あたりにいってみると物価が高いなと確実に感じる。アイスランドを含めた五カ国はすべて軒並み20数%の消費税がかかっている。なんで文句が出ないのか。日本で今25%の消費税を掛けたら真っ暗になってしまう。なんであの寒そうな国々では文句が出ないのか。みんな諦めているのか?
 しかし、税を取られてもそれに見合うだけのケアが果たされているということがわかれば文句は出ないということなのか。それにしてもそんな高い消費税は払えないだろう。
 アイスランドでは一般消費税と食品に掛けられる消費税では料率に10%ほどの差がある。食料品は安く抑えられている。他の北欧諸国と同じように所得税も高くて、40%くらいだろうか。ただし、高校までは学費は無料。大学と云うことになると人口が32万人しかいないので、ほとんどの人が留学することになるのだそうだ。障害者、高齢者に対するケアは日本よりも遙かに良いし、医療費も優遇されている。そしてこの国はかなり高い割合で家庭に温泉が供給されて暖房費を賄っているし、電力料金は安い。こうした状況は何しろ人口が少ないからだという絶対的に有利な点はあるけれど、人口ひとりあたりに占めるGDPからいったら日本よりも上だ。
 これは一体どうしたことだろうか。
 例えば今の日本で消費税を10%に上げて、高齢者福祉に関わる経費にこれを割り当てたとしたら、多分若い世代から「この上高齢者に金を持って行かれるのか」という反応が出てくるだろう。そうかといってこのまま高齢者ケアをこのままの状態にしていくと、ケアの人手が足りなくなるだろう。その時はどうするのか。放置するのか。自分で自分の金を遣って賄えない人たちはどこかに場所を決めてそこに「尊厳」なんてものには目をつぶった収容をするのか?そんなわけにはいかないだろう。
 老齢年金保険の保険料はもう20数%の人たちが払っていない。なんでかといったら今払っている人たちは今年金を受け取っている人たちのような具合にはもらえないというのが目に見えてしまっているからだという。多分それだけじゃなくて、そんな金を払う余裕がないという人が多いということでもあるだろう。これから類推するに多分国民健康保険の保険料も払っていない人がたくさんいるんだろう。しかし、あれは自分が健康を害した時に医者に自費でないとかかれなくなってしまうから自分に返ってくる。
 つまり格差が広がっているということがこの社会の根底を揺るがしていることは確実だ。確実なのに、その格差を解消するように政治が動いているかといったら、全くそんなことはない。徴兵をして国防軍を確立して、領土を守るというところに政治が動いていることは事実のようだけれど。