ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

タイミング

 学校を卒業して就職してからでも、冬がやってきたら可能な限りスキーに出かけようとしていた。静岡に赴任してからだって、チャンスがあったら大町の方まで出かけていた。第三金曜日の夜(当時は月に一度だけ土日連休になった)から誰かの車に乗せて貰って夜通し走り、寝ないでそのままゲレンデに出て、日曜日の昼からまた延々と走って帰ってくる、ということをしていた。
 なんで学生の時にもっと遊んでおかなかったのかと思ったけれど、その感覚というのは学生の時に真剣に勉強なんかしなくても良いやと思っていたということを表している。新婚旅行に、チャンスとばかりにツアーに入って、米国にスキーをしに行ったこともあったくらいどこかに行きたかった。
 リタイアして何年か経つと、あんなに求めていた自由な時間の貴重さというものを直ぐに忘れてしまう。それはなぜかというと、懐が現役時代に比べたら明らかに不如意だからである。金が心配なかったら、四六時中どこかへ出かけていたいくらいだ。こうしていると、どんな境遇にいてもズ〜っと不満を述べ立てているということになる。いやはや人間なんて欲望にはきりがないというけれど、これほど果てしないのである。情けないばかりである。