ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

松根油

 日本はあの戦争の末期、松の木から樹脂をとって、それを航空機の燃料にしたんだという話を聞いたことがある。つまり松脂だ。私が育った家の近所の山は今ではすっかり建物に埋め尽くされているのだけれど、子どもの頃は家はまだぱらぱらで、その間は空き地で、私たちは広場と呼んでいた。そこに松の木があっちにもこっちにも立っていて、油断して寄りかかると洋服に松脂がついてしまってやっかいなことになったものだった。なるほど、それだけ油分があったということだ。だから、この話を聞いて「なるほど、よく考えたなぁ、誰が気がついたんだろう?」と思ったものだ。
 ところが、今になって気がつくとあれは一体どうやって精製して燃料にしたというんだろうか。それがわからない。その話で同じように納得しているんだけれど、わからないのは実は木炭車なんである。炭を車の後ろにあるへっついの様なところで燃やして煙を出しながら走っているのを映画の中でも見たことはあるから、その存在は認めているんだけれど、あれは一体全体なんで車輪を回すという運動につながるのか納得できなかった。蒸気の力でピストンを回す、つまり蒸気機関車と同じようなものなんだろうか。不思議なことを考えたものだよなぁ、てなものだった。
 ところが驚くべきことに、この木炭車技術というものは、ネット検索してみると、こう書いてある。

車載した木炭ガス発生装置で不完全燃焼により発生する一酸化炭素ガスと同時にわずかに発生する水素(合成ガス)とを回収、これを内燃機関の燃料として走る自動車

 えっ!?と声を上げた。そうだったのか!