ほぼ足りてまだ欲 その先

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熱海

湯河原から熱海へ遊びに行く。11,000歩。朝ごはんをしっかり食べたら、お昼を食べなくても大丈夫だったのですが、これは太ることになりそうですよねぇ。
 電車といえば、とてもびっくりしたのは昨日のことですが、熱海で電車を乗り換えて、三島を降りると、「SUICAは使えません!」と書いてある。で、なおかつ運賃はがくんと急に上がります。つまり、東海と東日本は同じJRがついてはいるものの、まったく別会社だからというわけで、JR東海TOICAなんてのを出しているんですね。いくらなんでも両者が仲が悪いといっても、利用者の便を考えたら相互通用ができるようにするのか、常識ってものじゃないでしょうかねぇ。今時それを乗り越えられないでいるなんて、こいつらにあつぅぅぅぅいお灸を据えなくてはならないと思うのですが、今までそのまんまになっているという理由はなんでしょう?SUICAを使って京都では地下鉄も乗ることができますよ。
 熱海で驚いたのは、なんたってたくさんの人がワンワンと駅を取り巻いていて、それがそれだけに留まらず、遊びに来ている人たちの半分以上はひょっとすると若者たちではないかという状況だってことです。いくら、早い連中は春休みに入っているんだとはいえ、平日ですよ?普通だったら、爺と婆と決まったモノでしょ、温泉地。ところが熱海では小さなバッグをガラガラと転がした若者たちがあっちにもこっちにもおられるんですが、一体彼らは何をしに来るんでしょう?温泉?そんなわきゃないだろうに。
 港まで降りていくと防波堤の先の方に、何だか赤いモノを着た人たちが群がっているんです。あんな防波堤の方で一体何があってあんなに人が集まっているんだろうと思ってカメラのズームで思い切って寄ってみると、なんと赤く見えたのはみんながライフ・ジャケットを着ているんです。そんなのを着て、何をしているのかと思ったら、生け簀の釣りですよ!それも若者たちばっかり。男も女もいて、みんなで釣りしているわけです。これは驚いた。世の中は大きく舵を切っているのかも知れません。
 熱海といったらMOA美術館です。岡田茂吉が創設した世界救世教のMuseum of Artでございますな。岡田茂吉は元はといえば大本教ですね。正確にいうと「大本」ッてんだそうですが、われわれにとっては「教」をつけて語らないと何のことだかわからなくなっちまいます。「手かざし」ってことをおやりになりますな。昔良く渋谷のハチ公のところにいると、「ちょっとよろしいですか?」とかいって手かざししていた人たちはそうですかねぇ。その他に「まひかりさん」とかいってやっぱり「お祈りさせてください」という宗教の方もおられることに気がついたことがあります。ところが、このMOAは改修工事だってんで、まさに昨日から11ヶ月間閉館になったばかりです。私たちが来ると聞いて閉めちまったかの如くでございますな(まさか!)。
 そこで私たちは「起雲閣」という建物を見物にやってきました。1919年に建築され、実業家根津嘉一郎、農商相・内田信也の別邸だったというモノですが、その後人手に渡り、戦後旅館として開業され、多くの文人が訪れたというものでございますが、それが今や熱海市の持ち物になっていて、運営をNPOが担当しているんだそうです。入場料はひとり510円という何とも不思議な設定です。物納かなんかで熱海市のモノになったのかも知れませんが、今ではギャラリーに使われたり、音楽サロンがあったり(なんとBösendorferのフルグランドがございます!)集会室に貸し出されたりしていますが、これが旅館だったときには一体いくらぐらいの設定だったのでしょうねぇ。
 一昨年度終わりに一度「NPO法人あたみオアシス21」への委託契約が終了して、議会で特命はおかしいじゃないかという声があったらしく、昨年度前半橋の直営となっていたというんですな。それが後半にやっぱり委託するという同意を得て、今はその法人が2018年3月までの契約で運営中だそうだ。
 この建物のおもしろさはオリジナルの別荘部分の純和式の建物、そしてその横に立てられた、あたかもヨセミテ公園のアワニィー・ホテルではないかと思うほどの大胆な様式装飾でしょうねぇ。あっちは1927年の建築だといいますから、まさに同じような頃ではありませぬか。
 港へ出て、桜を愛で、ひとしきりまるで初夏のような景色を楽しみ、階段をよいしょよいしょとあがり、駅前に。商店街で薩摩揚げを買い食いし、饅頭を買い食いし、終いには杉養蜂園のお店で、マヌーカ・ハニーの表示されている数字は一体何を意味するのかを店員さんに聞き、ただで帰っちゃうんじゃ申し訳ないからと、ソフトクリームを金柑の甘露煮とパフェにしてあるものを460円で買って舐めました。湯河原に帰ってきたときは、もうすっかり草臥れてしまって、風呂に入って豪華飯!