ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

散歩

 山手線を有楽町で降りて、H.I.S.に寄った。何しに行ったのかといったら、クルーズのカタログを貰いにいったのだ。宝くじが当たったときに役に立てようかと思ってね。ひょっとして当たらないとも限らないでしょ?こういう思考の基に行動をしていると、そのうち、宝くじに当たるんじゃなくて、認知症になったときに、もう既に当たっているような気になっちゃっているんじゃないかと、それが心配なんだけれど、その時にはもはや自分には責任はないんだろうから、それでも良いやって。
 数寄屋橋の交差点に来たから、あ、そうだ、新しくできた東急プラザ銀座に上がってみようってんで一気に3階相当くらいまで上がってしまうような長いエスカレーターに乗った。どこかで乗ったみたいなエスカレーターだけれど、どこに似ているのか、全然想い出せない。似ているところはないのかもしれない。
 そのエスカレーターなんだけれど、ここのはFujitecなんだ。いや、こんなことをいったらなんだけれど、このメーカーのエレベーターってのはかつては工業用にしか使われていなかったのだ。エスカレーターも作っているんだね。それだけ技術が習熟してきたということだろうか。
 お店はたくさん高そうなお店がずらずらっと並んでいるんだけれど、私なんぞにはまったく縁がない、というか、あるはずもないようなお店ばかりだし、一番上のレストラン群もまったくお呼びでない値段のランチばかりだ。その代わり、一番てっぺんになんとかテラスというのがあって、むき出しではないけれど、見慣れていない面白い景色が楽しめて、これは上がってきて良かった!
 ところでこの敷地は元は東芝ビルだったんだから、敷地の大きさは充分熟知している。なにしろ古くは1970年くらいから出入りしていたし、旭屋書店が入っていた頃はほとんどの本をあそこで買っていた。非常に細長い敷地だから当然ビルの中も細長い。その上、エスカレーターの配置が上から下まで全部同じ位置にないというのが迷路感を増していて、歩いていて奥広感を感じさせるのだけれど、あれはいざというときに大いに混乱を招くだろうという気がする。消防当局はこのビルの避難経路についてコメントをしなかったのだろうか。上の方はエスカレーターが二系統あるのだけれど、最後は一系統に統合されるというのも、不安を感じる。その上全体的に暗い。2フロアーに配置されている飲食店は、早晩客単価の低い居酒屋系に取って代わることになるのではないだろうか。その時に客の排出のためにエスカレーター一系統が残るという形になっているのかもしれない。地下へいってみるのを忘れてしまった。
 昼飯は最初からCOREDO室町のとんかつ寿々木のヒレカツ丼にしようと思って歩いていった。お店に入って注文したのは午後1時45分頃。私の他に男性の二人連れと女性の二人連れ、そしておじさんのひとり客の5名が食べていた。しかし、私のあとからは誰も入ってこない。この店で昼を食べるときは概ねこの時間になるのだけれど、こんなことは初めてで、私が食べ終わる頃には客席はもう私以外誰もいない。厨房の三人は楽しそうに談笑している。このあたりから24日くらいまでは客の入りが少なくなるのだろうか。私のような爺になると、滅多にこられない代わりに、給料日がないからその制約がない。
本日の散歩10,862歩。

本屋

 教文館に上がってみる。

 この本、ずっと前からタイトルは見て知っていたのだけれど、このタイトルから全然興味が持てない分野だと思ってさわりもしなかった。ところが今日はタイトルの下に書いてあるのを読んでびっくりした。「日本・ドイツ・アメリカの狭間に生きたヘルム一族の150年」というのである。そして、翻訳者が村上由見子となっていたのに気がついた。彼女は中央公論新書で「アジア系アメリカ人」、朝日選書で「イエロー・フェイス―ハリウッド映画にみるアジア人の肖像」なんてのを出していて、日系アメリカ人社会を掘っていたときに出会ったことがあった。明治2年(1869年)にドイツからやってきたお雇い外国人から始まる子孫たちの話を書いたもので、著者はその4代目。ちょっとお高い本なのに、つい手が伸びてしまった。 最近ほとんどこの手の本に手を出さないようにしているんだけれど、著者が平田おりざだという点、衰退していく日本市場という点を捉えていること、そしてちらっと立ち読みをしたら、四国学院大学が非常に面白い取り組みをしているということがわかったので、これは読んでおきたいなと思った。
週刊金曜日 2016年 4/15号 [雑誌]

週刊金曜日 2016年 4/15号 [雑誌]