ほぼ足りてまだ欲 その先

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マリア・テレジア

 今年の10月に六本木ヒルズ森タワー52階の森アーツセンターギャラリーで、「ベルサイユ宮殿監修・マリー・アントワネット展」というのが開かれるんだそうだ。主催には日本テレビ放送網讀賣新聞が名前を連ねている。
 この展覧会の告知をみて、アッ!と思った。というのはちょっと前、そうねぇ、5年ほど前にウィーンで、とある日本人出逢ったんです。その人は歳の頃なら50代で脂の載りきった世代なのに、ひとりで私たちと同じホテルに滞在していた。仕事なのかと思ったらどうもそうではなくて、毎朝小さなホテルの小さなロビーに日本人の女性が迎えに来る。別に恋愛関係にあるような雰囲気ではなくて、誠に仕事の関係という雰囲気。あとでわかったのはその人は現地で雇ったガイドの人で、様々な手配までやってくれる人なのだった。日本人の男性がこんなところでガイドを雇っているというのもなかなか見慣れない風景だったのだけれど、そのわけがあとでわかった。
 ある日、その男性と話していたら、とうとうご自身で語り始めた。彼はある占いを見て貰ったら、彼の前世はマリア・テレジアに仕えたハプスブルク家の騎馬隊の隊長だというのだ。この一言で私たちは言葉をのんだ。まさか、バリバリの趣味の良さそうな日本人ビジネスマンが真面目な表情でこんなことを言い出すとは思わなかった。「そうですか!」というしかなかった。この人が自分を紹介するのに、日本の某テレビ局の役員をやっているというのだ。
 この展覧会の告知で想い出した。