ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

前川喜平2017年10月23日札幌

規制緩和というよりも特権の付与。国際競争力を持っている、拠点となる。
2015.06に閣議決定された4条件(閣議決定というものは政府が拘束されるという意味を持つ。)

  • 既存の16の大学の獣医学部で行われている獣医師養成の範囲ではない、新しい分野の教育が行われること。
  • ライフサイエンスなどの新しい分野での獣医師の需要が明らかであること
  • 既存の大学での対応が困難である新しい獣医師の育成
  • 全体の獣医師の需要のバランスを見て考える。

 これらをきちんと検証されていないという欠陥が岡山理科大獣医学部の承認には付随している。文科省は4条件を満たしていないということは主張してきた。
 特区諮問会議ワーキンググループに文科省厚労省も呼ばれていなかった。(しかし、愛媛県今治市とともに加計が苦戦の関係者三人が呼ばれていることは11月30日の日本共産党小池晃議員の質問によって明らかになっている。)
 京都産業大学京都市が提案していた内容にはIPS細胞研究所を抱える京都大学とのタイアップも含まれており、加計学園に比較しても中身は国際的な見地からも相当に充実している。そこで、広域的に獣医学部が存在しない地域に限って認めるという条件をつけてきた。京産大については「近畿地方」に大阪大獣医があるから、認めないという論理を後出ししてきた。決定的には平成30年度開学でなくてはならないという条件を2017年1月につけてきた。これで決定的に京産大は手を上げることができなくなった。
 では、なんで加計学園は手を上げられたのか。それはずっと前からフライングして準備に入っていたからである。(ということは前から加計学園に許可が下りるとわかっていたということになる。)
 しかし、この動きには証拠はない。状況証拠しかない。内閣府の担当審議官が文科省に言った言葉、「官邸の最高レベルがいっている(本当はもっと激しいことをいっているとメモられている)開設の時期が2018年4月開学だという条件は総理の意向と聞いているとまで通知された。羽生田官房副長官の言葉として「総理はおしりを切っていた」と発言したと書かれている。総理補佐官に呼ばれ「文科省は早くしろ、総理がいえないから私がいっているんだ」とまでいわれた。それは間接的に総理から支持されたということになるが、確かに直接的にいわれているわけじゃない。
 最初から加計学園に決まっているというのは暗黙のうちに了解事項となっていた。15回提案があって、15回却下された理由にはそもそも獣医師が不足していない。特区制度の中でやるのはおかしい。特区というのは地域限定の実験をして、それを全国に拡げるという考えである。だからそもそも大学というものがこの構造改革特区でやるのはおかしい。国家戦略特区というのはこれとは異なる。こっちは特権を付与するという意味だ。本当に凄いものをやるというのであれば、これは機能する。
 現役引退後にどんどん重要なことがでてきている。今治市首相官邸に行って打ち合わせしている。柳瀬総理補佐官ではないかといわれている。文科省出身者だが、記憶にないと言い続けている。2015.04.02に国家戦略特区でやろうというキックオフミーティングだったんじゃないか、と想像できる。
<中途>