ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

散歩

 SNSで東大の構内に忠犬ハチ公銅像があると聞いたのは昨日のことです。そういえば東大の構内って、今までの人生で物心がついてからはなかったと記憶。その前は多分行ったことがあるんだと思います。なんでそんな推定ができるのかというと、小学校の低学年のこどもの日だったかに、後楽園に野球を見に行った跡、父親が自分が下宿していた家を見に連れていったことがあったのです。それは覚えているのですが、それがどこだったのか、それから東京駅までどう移動したのかについて全く覚えていないからです。
 ハチ公の銅像といったらもちろん渋谷の駅前、東横デパートの前にあるのは知っています。飼い主の上野英三郎教授の帰りを渋谷で待っていたということで作られたと聞いています。そのハチ公が死んだのは1935年のことなのだそうで、2015年がその没後80年になるということで、勤務先だった東京大学農学部がこの銅像を造ったのだそうです。
 渋谷のぽつんと残された感満載の銅像と違って、こちらはお帰りになった先生を「うわぁ〜い!」と飛びついていくハチ公を描いていて、それはそれは楽しそうでございます。
 こちらへお伺いするにはわが家からはただただひたすら目の前の道を辿れば良いので、道案内が要らないという実に単純でございます。本日は冬らしい天気、つまり雲ひとつない快晴で、必ず道路の片側はお陽様が照るものですから、途中からマフラーを取りました。根津を不忍通りを横切ると弥生坂にさしかかります。両側が東大です。左が工学部、右が農学部本郷通りに出て、農学部の門を入ったら守衛さんがおられたので「ハチ公はどこですか?」と伺ったら、すぐそこでした。
 農学部の門を出てから、本郷通りを春日通りまで歩き出したのですが、考えてみたらこれ、かなりあります。ここまで歩いてきたので、足の歩みがぱたっと止まります。そこへ運良く秋葉原行きのバスが来ました。これに飛び乗ります。昔だったらそんな具合にバスに乗ろうとすると逡巡したものですが、何しろ今はあの魔法のカードがあります。[茶51]駒込駅南口からやってくる秋葉原駅行きです。これを御茶ノ水駅で降ります。たった5つ目の停留所ですが、これでも随分助かります。
 銀座へ出ようというわけで、丸ノ内線に乗りました。この路線に乗ったのはもうずいぶん久しぶりのことです。かつて池袋へ通っていたときに、帰りに銀座へ出るのに使っていたのですが、そんなことも、もうないのでとても久しぶりです。とても久しぶりなので、はて、銀座で降りるにはどこに乗ったら良いのかなぁという勘が戻ってきません。乗ったのはかなり後ろの方でしたが、これは大間違いでした。銀座のいつもの教文館へいくのか、それとも確実性を高める為に、日本橋丸善に行くか、迷ったのですが、確実性を求めて、丸ノ内線から地下をとろとろと歩いて銀座線に乗り換えます。二駅乗って日本橋でおります。丸善に入ろうと後ろの改札から出ると、なぜか通路の壁が工事の塀になっています。高島屋が工事なのはわかるけれど、これは一体何だろうか。広告用のウィンドウがあったような気がするので、それの工事?それにしては大げさなような。
 丸善にわざわざやってきた理由はこの本です。

憲法を百年いかす (単行本)

憲法を百年いかす (単行本)

 ま、新刊ですから教文館にもあって不思議はないのですが、文学本ではないので、おいてない可能性も考えられるわけです。
 そうしたら、この本のすぐ横にこれもあったので、手にしてしまいました。後で考えたら、電子書籍にした方が良かったのではなかったかと。 日本橋に来たんだからというので、ひと駅歩き、日本橋を渡って、裏道をコレド室町へ向かいます。今年最初のヒレカツ丼です。すると梅の袢纏を着たおじさんが「最後尾」という札を持って立っているんですよ。こりゃ一体何だろう。あの梅の印は海苔屋の山本海苔店だろう。列に並んでいるのはお爺さんお婆さんばかり。それもわけ知っているという顔つきで、これは毎年恒例のことのように見えています。わざわざ列の先頭まで回ってみてくれば良いのに、面倒くさくて横目に見ながらCOREDO室町2の地下へ向かいます。
 平日のもう午後1時だというのに、とんかつ寿々木の前は席が空くのを待つ5つある丸いすが埋まっています。そのまま立っていたら、お店のお兄ちゃんが「お待ちでしたら、こちらの椅子をご利用下さい」と反対側の四角い椅子を指します。そこへ座っていると、中から客が出てきて、丸いすがあきました。そこへ移ると、おばさんがひとり、横から出てきて、座りました。ま、ひとりくらい良いか、と黙って横へ座ろうとすると、その婆が「ちょっと!いるんだから!」と睨むんです。なんだ、この婆とにらみ返すと、もうひとりの婆が座りました。店の人間も何もいいません。しょうがないから、黙って横にずれました。彼女たちふたりはもちろん先に席に入りました。文句を言わなかった私が悪い。すぐに私も空いていた席へ座ります。座りながら注文。彼女たちはゆっくりとメニューを見ながら逡巡。ところが料理がやってきたのは彼女たちの方が先、というわけで大変に不愉快な場面。そこへ持ってきて今年から値段が50円上がったヒレカツ丼が昨年までのすっきり感に比べたら、一体どうしちゃったんだ、と思うようなものになっていた。ひょっとするともうダメかも知れないなぁ。
 タロー書房に入ってためつすがめつするけれど、あんまり触手が伸びない。新潮新書の「新しき村」をどうしようか悩みながら我慢する。ここでジョン・ダワーの読んでいない本を想い出したので、店員さんに聴いてみた。驚くことにここにあった。
アメリカ 暴力の世紀――第二次大戦以降の戦争とテロ

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 家に帰ったらすっかりくたびれた。10,750歩。