ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

質問

 ドナルド・トランプの記者会見を見ていると記者の間から、ぽんぽん手が上がって、ぽんぽん質問が出てくる。それに引き替え、日本の記者会見、ま、一番良い例が菅官房長官の毎朝の記者会見でが、とっても陰鬱な雰囲気が漂っていて、ペタペタ、パタパタとキーボードを叩く音しか聞こえてこない。それなのに、「早く質問しろ」とか「それはここで答えない」とか、実に傲慢でつまらん会見にしかならない。それは政権にとって都合が良いからだ。なにしろこれだけ嘘をついて、隠し事に終始している政権だから、あっという間に終わらせて、隠し続けなくてはならない。
 しかし、これは政治部記者たちの記者会見だけじゃない。良い例が、大学あたりの授業を日本で見に行ってみると良いかと思う。程度の高い、つまり意識の高い学生が集まっている授業では、どんどん途中でも疑問を持った学生が手を上げて質問をしている。米国の大学の授業を見ると、教える側はどんどん学生に疑問を持たせる様に誘導していく。じゃ、これはどう考えたら良いのか、いってみろと。すると学生が積極的に手を上げて発言していく。そうそう、ひと頃とても流行った、ハーバード大学教授マイケル・サンデルの「白熱教室」を思い浮かべれば良い。エキサイティングな授業である。受ける側も、投げかける側も、油断していられない。広いバックグラウンドを持っていないとついていけない。だから、勉強する時間が重要になる。
 ところが残念なことに日本の大学の授業のほとんどは、つまらなく、怠惰である。エキサイティングではない。ボーリングである。だまぁ〜って、欠伸をかみ殺しながらで何ら支障がない。質問する学生もいない。授業を遮って、反論する学生もいない。教える側が時として間違って「何か質問がある?」と尋ねても寂としてひとこともない。誰も真剣に聞いていない。受け止める知識も教養もなかったりする。ほぼ大半の大学がこうだ。
 いや、最近の大学がまだこんな状態なわけはないだろう。私の知識が古いだけだろう。そうに違いない。