ほぼ足りてまだ欲 その先

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質問

 人が喋っている言葉を真剣に解釈しようとして聞いていると、なぜそういう発想が得られるのか、その指摘はどこから生まれてくるのか、じゃなぜ現状はそうでないのか、というような疑問が次々に出てくるのが当然で、それを直ちに解いてみたくなる。
 ところが日本では、その場で疑問が湧いたときに、その場で問いかけて解消するという行為は「失礼に当たる」という解釈がある。
 私が一年間だけ在籍した某大学では「疑問を持ったらその場で質問しろ」という先生が多くいた。そのうちの大半は日本人ではないが、日本人の先生でも、それを受け入れる雰囲気に満ちていた。
 ところがその後に在籍した日本の大学では、その場で手を上げる学生は全くいない上に、「じゃ何か、質問はあるかい?」と先生が尋ねても、手を上げる学生が非常に少ない。なぜ、質問の手が上がらないのか。先生が喋っている間に積極的な聴き方をしていないからなのだ。じゃ、なにも聞いていないのかといったら決してそうではなくて、ノートテイキングもしている。しているけれど、聴いたことをそのまま書いているだけで、そのノートの通り試験で書けば良いということなのだ。
 そのくせ、授業が終わって、先生が片付けているときに教壇に来て質問する学生もいる。じゃ、授業中に質問しろよ、自分だけの疑問として抱え込むな、教室の中で共有しろ!と思うんだけれど、人前で注目を浴びて質問をするのがイヤだという。
 きっと今はこんなことはなくて、活発な授業が展開されていることを期待したいなあ。