ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

10年

 10年という単位にはやっぱり何か古今東西共通するものがあるのかも知れないという気がしだしてきたのは、そうねぇ、ここ10年くらいじゃないだろうか。
 英語にはdecadeという概念がある。さっき古今「東西」といったけれど、日本語にはこの単語でいうような感覚はないような気がする。確かに「十年一昔」といういい方はあるけれど、decadeの様な表現はない。「ここ十年」というものの言い方が正に「this decade」に匹敵するけれど、初めて英語のdecadeを聞いた時に、とても新鮮に感じていた。
 私の人生はこれまでにseven decadesが通過したわけだけれど、その年齢の十年ごとには別に何ということもなかったような気がするけれど、自分の興味、関心という点で見ると、どうもこの十年という時間にのっかってきたような気がしないでもない。
 最初の十年は横浜にいた。横浜しきゃ知らなかった。次の十年は怒濤の十年だった。一番多くの事柄が盛りだくさんだった十年だった。その次の十年は面白くて、やり甲斐のある仕事に直面した十年だった。その次の十年は結構厄介な十年だった。普通の人では味わえない厄介さだった。でも、この十年の記憶がその後の自分を作ってきたような十年だった。the fifth decadeは自分で選択したことが自分にそのまま返ってくるという始めての経験をした十年だった。the sixth decadeは人生再生のための十年だったし、これが私の人生で一番面白い十年だったといえるのではないかと今のところ思っている。the seventh decadeがついこの前終わったばかりだけれど、ちょっと贅沢な十年だった。ちょっと取り憑かれた興味関心がこれまでの自分の人生からほど遠いところにあって、呆れるほどの変化だった。
 趣味もほぼ十年単位だったと思って良いかもしれない。子どもを連れてキャンプにばかりいっていた十年。釣りに取り憑かれた十年、クラッシック音楽に目覚めた十年とか、大体十年単位だったんじゃないだろうか。そういえば北米の日系移民に取り憑かれた十年もあるが、これは日本の戦争に取り憑かれている十年ともラップする。
 オペラに突然目覚めてからどれほどたっただろう。何しろそれまであんなのバカみたいといっていたんだから、本当に人は気をつけて発言した方が良い。生まれて初めてオペラを目の当たりにしてから、今年で6-7年くらいか。まだあと3-4年は続くかな?
 次の十年は本をやっつける十年になるかもなぁ。