ほぼ足りてまだ欲 その先

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慣例

 札幌市議会で選挙後の初本会議は、最年長の議員が議長席に座って臨時議長の役を務める。ところが慣例に基づくと議長は無記名投票で選ぶことになっていて、今回も各会派が事前に相談して、自民党山田一仁が議長になることになっていた。ところがその最年長の1人だけの会派の松浦忠がなんで自分が今議長席に座っているのかを17人の新人議員がいるからとして説明。「議長は立候補で選出するべきで、私は立候補する!」と宣言。「他に立候補しないから私が議長」とした。
 驚いちゃったのは慣例通りに議長を決めようとしていた議員たち。66人の議員のうち松浦を除く65人が議場を退席した。でも松浦は決まったんだからと議長席から降りずに9時間近く座っていたという。79歳にしてこの行動はすごい。
 何が「慣例」だ。おかしいだろう。根回しで決めるんだから。公明正大じゃないじゃないか。と私は思った。
 しかし、マスコミの論調はどうだ。「議長席を占拠」だとか、毎日新聞は「地方自治法は議長空席時に年長議員を臨時議長に置くと定めるが、解任規定はない。このため議会事務局が総務省や市法制課などと協議し、「事故が起きた」と判断。最終的に松浦氏以外の出席市議全員の総意で2番目に年長の市議を臨時議長とする異例の措置で、最大会派の自民党山田一仁氏(69)を議長に選んだ」と書いている。まるで松浦忠が間違っているという論調だ。
 一人会派の松浦を軽んじる扱いはおかしい。挙げ句に松浦を懲罰委員会にかけるといっている。立候補制で選出するのが一番わかりやすいではないか。舞台裏で決めておいて、大人ぶった顔つきで「慣例だ」という方がよっぽど変だ。松浦忠が過去に何かと話題になったらしいけれど、これは「慣例」議会の方がおかしいと思う。なんだったら、その山田を立候補させて、正々堂々と当選させて議長にすれば良かったんじゃないのか。