ほぼ足りてまだ欲 その先

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ビジネス

 私立学校経営というのは、もちろんビジネスなので、学生として入ると、何かにつけて金が要りようだ。多分(というのは中学の一年間と大学の9年間は私立に通ったが、中学の時は自分が覚えていないし、大学ではほとんどそんなことがなかった)学校はそれによる利益も組み込んで経営している。もっとも多くの学校は私学助成金がなかったらやっていけないのかもしれない。そうでないと人件費が高くて成り立たない。もっとも今時の学校経営は多くの職員を非常勤化してしまっているのでどうだろうか。
 あ、いや、いいたかったのはそんなことではない。今日、たまたま優先席に座っていた二人の男子中学生を見ていて思ったことだ。彼らは全く同じ格好をしていた。制服だから、同じ格好なのは不思議じゃない、ということだろうが、何から何まで一緒なのだ。持っている鞄、上に着ていている学校のマーク付きのワイシャツ、紺色のズボン、ソックス、そしてペニーローファーの靴。多分その学校では全てを学校の購買部(今はなんと呼ぶのか知らないが)で売っているんだろう。靴はサイズがまちまちだし、ソックスは一足じゃ足りないだろう。ワイシャツだって、一枚じゃ足りない。学校はその一式を一体粗利どれくらいで売っているんだろう。かつては女子中高では多分そうだったのだろう。今はどうなっているんだろう。
 みんなで一緒の格好にさせることのメリットは他に何があるんだろうか。一体感が生まれる。目立つことができないので、one for all, all for oneの精神が育まれる。そして学校の経営の一助となる。親にとっては生活維持が楽になるのだろうか。朝悩まなくていいから、面倒くさくなくていい、というメリットが往々にして語られる。没個性が好きになるってことか。リクルート・ファッション(この言葉がもう古いか)を見ると教育の成果がよく現れている。あの集団を見たら、ある種の軍隊的組織の所属員かと思いたくなるだろう。横に付属の中高を持つ大学キャンパスにいたことがあるが、あの学校には標準服はあったようだけれど、高校生は時に自由な格好で登校していた。だから、高校生たちが大学のキャンパスにある隠れた喫煙所(当時はまだ許されていた)まで来て、大学生面して喫煙していた。わからないフリをしてみていた。彼らは経験が(頭が)足りないから「わかられていない」と思い込んでいた。おどおどしながら、おどおどしていないフリをしていた。それが笑えた。
 それを危険だとして、中学生だとわかる、高校生だとわかるように全く同じ服装をさせるのだろうか。それが管理しやすいから?管理をしないと何をするかわからないから、という理由も成り立つか。まさか、傷害事件を起こしたり、犯罪に手を染めないとも限らないから身分証がわりにそうさせるのか。
 管理すると面白いから(そんな訳はないか)、あるいは管理すると、屈服させる権力を感じることができるからか。私立に子供を入れるくらいだから、まだまだ金はあるな、ということか。