ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

散歩

 百花園にいった。

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東京都墨田区東向島三丁目 開園時間 午前9時~午後5時(入園は午後4時30分まで) 休園日年末・年始 (12月29日~翌年1月3日まで) 入園料は一般:150円、65歳以上:70円(小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料)と書いてある。「歳を証明するものが要りますか?」と伺うと、「生年を仰って下さい」と都立の公園にしては、昔のように杓子定規ではない。何度も書くが、永六輔は小金井の「江戸東京たてもの園」で証明するものがないと特別料金じゃ入れてやらないといわれて、怒っていたっけ。日頃からそんな証明書を持って歩いている老人ばっかりじゃねぇや!と。
 小さな公園だけれど、今時だったら人もいないんだろうと思ったら、庭師の方が春の七草の小さな籠への寄せ植えを造って見せていた。翌年末になると花屋さんの店頭で売っているあれ。「年末の七草」といったら笑われたんだけれど、ありゃ春の七草だから、縁起物として飾るわけだよね。あの籠を造っているのは一体誰なんだろうなと思ってしまう。ひとつひとつの説明をしていたらしい。わたしは、人がいない庭のあちこちを撮って歩いた。ハチジョウススキがとてもおもしろくて、どうしてもそっちに目がいく。それでもさすがに日曜日だからなのか、現役世代の男の人が長いレンズをつけたカメラを持って、同じようにウロウロしている。鳥が寄ってくるのを動かずに待っていたら、そこへ人が入ってきちゃって、ぱらぱらと鳥たちは逃げていく。そりゃこんな都会のど真ん中なんだからいろいろな人がくる。
 
 先日墨堤通りを歩いて、桜餅と言問団子を買ったといったら、そこまで行ったンならなんで志”満ん草餅に足を伸ばさなかったのか、といわれたので、とりあえずそこへ行く。百花園からは目と鼻の先だ。さすがに日曜日だからなのか、若い二人連れが三々五々入ってくる。

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 帰りは地蔵坂通りを南東へ降りていく。隅田川を渡って、墨田区荒川区に来ると昔の農道のまんまだと思われるような路地が縦横無尽に走っているものだけれど、この通りは墨田区にしては広い通りだ。かつては商店があちこちにあったのかも知れないが、今はもう静かなものだ。ふと目についたシャッターの降りた店が見たことのある名前で、あれ!と思ったら雷門の向かいにある「龍昇亭西むら」の向島店だった。そうか、こんなところにあったのか、あの店の包み紙にそう書いてはあったけれど、用がないから知らなかった。ところが横に見覚えのある筆跡で、この店は先月末で閉店した、と書いてある。
 その先にいくと、左手に学校の校舎が見えてきた。大きな建物だ。看板を見ると都立隅田川高校裏門と書いてある。そうか、ここにあったのか。The Alfee坂崎幸之助の母校である。彼は墨田区立花の出身で、亀戸から日暮里へ行く都バスに乗ったのか、それとも歩いたか。はたまた自転車か。距離にしたら2kmちょっとくらいだ。
 京成の曳舟まで歩いて、電車に乗ろうと思ったんだけれど、水戸街道へ出たところで、バス停が眼に入った。あ、そうか、草39の上野松坂屋前行きバスに乗れば良いのだと、すぐ切り替える。リバーピアノバス停で降り、日暮里行きのバスに乗り換える。ここのバス停はほとんど終日日陰で、今日は北風が吹くから寒くてしょうがない。バス停の真ん前の、なんの表示もないビルの一階に次から次におばさんたちが、ベンツで送られたり、タクシーでやってきては入っていく。それが合図をしては中からロックを外して貰ってはいる。なんとなく秘密めいている。ありゃ一体何だろう。