最初の第一回放送を見逃してしまったのは大変に残念だったけれど、そのあとの三回は録画に成功。斎藤幸平氏の解説は実に明快。ま、編集も良いのかも知れないけれど、ひとつだけに気に入らなかったのは、岡山天音(なんと読むの?)という若い人の朗読。どうもぶつ切れで、多分中身がわかっていないからこうなっちゃうんだろうけれど、現場のディレクションで直していかなきゃならなかったんだと思う。
プロデューサーの書き込みがとても面白い。
資本論の思想を今や終わった話だと思うだろうというのは私も共通して持っていた。人間はやっぱり原罪を背負っておって、それはどうしても人間の独占欲が経済をぶちこわすという方向に行ってしまうんだという諦めでもある。現状を見たらあからさまにそうで、社会主義国家だったソ連がそのぶちこわしの原点はやっぱり独占欲であって、今でも相変わらずその方向に突っ走っているのを見たら、多分人間はバカのままこの地球を滅ぼすんだろうと。
ところが、斎藤幸平氏は、あっけらかんと、コモンを語り、associationを語るのである。応能主義がコモンを支えて欲しいよね、と私はその意味で頷くのだった。
まさか、ここで資本論を聞くとは思わなかった。1968年に拡げていたのはソ連で出版された英語版だった。