経済同友会の桜田謙悟代表幹事は16日の定例記者会見で、企業で女性の役員登用が進んでいない理由を問われ「女性側にも原因がないことはない」とし、「チャンスを積極的に取りにいこうとする女性がまだそれほど多くないのではないか」との認識を示した。毎日新聞 2021/2/16 18:49(最終更新 2/16 20:50)
そりゃちがう。多くの男性は(かつては私もそうだった)そう思って言い訳していた。「そうする気が女性には少ない」と。そういうシステムになっていないんだから、端からそんなことを思う状況になかったのだよ。なにしろ、結婚する時には仕事を辞めて、家に籠もるんだから、そこで仕事はやめる。そんな短期間しか勤めないんだから、重要な仕事を担当して貰うわけにはいかない、あるいはさせられない。という認識で全てが成り立っていたのだ。私は25歳、連れ合いが24歳で結婚したけれど、つれあいを外に仕事に出して、他の男の目に触れさせたりしたら勿体ないから、家にいてくれといっていたくらいだった。つれあいの「人間」としての肝心な人権を奪っていた。5年経って、実家の傍に引っ越してからは実家の家業を手伝っていた。はっきりいって彼女はその時点から解放されたんだといっても良いかもね。
私の会社でもそういう認識で女性社員が働く企業だった。女性は属する部署での、男性社員の補助業務に就いているという認識だった。友人が働いていた会社では、女性社員を「アシスタント」と呼んでいた。もちろんオフィス機器の発達がそうした業務から女性を解放したということは言えるだろうけれど、なにしろ前線に出ていく存在だとは思っていなかった。だから、女性の総合職を採用した時に、みんなが面食らった。なにをして貰ったら良いのか、わからなかったからだ。まさか彼女を接待に引っ張り出したりしたら、お客の餌食になってしまいそうな危険を感じたかも知れないし(情けない・・)。
女性の側に原因なんてない。女性をそうした人間なんだと認識していなかった社会(ほとんどの場合男が作る社会)に原因がある。研究職においても分野によってはそうした認識の許にあったわけだ。
これからはどんどん変革が進むと良いね。女性には男性に比べて、とても重要なポジションを担当している上に、ハンディキャップも持たされているわけだから、相当高い下駄を履いて貰うべきだとも思うしね。