このバックナンバー(といっても雑誌そのものがずっと前に休刊という名の廃刊になってしまいましたが)をどこの古本屋から入手したのかはもう全然記録にとっていないのだけれど、どうやらここまでかも知れない。というのはあと残り一冊なんだが、これがどこにも見当たらない。
2008年冬号 No.23が足りない。特集は「河合隼雄」。2007年7月に79歳でなくなったユング派の心理学者である。かつては時代の寵児のような扱われ方で、文化功労賞まで受けた元文化庁長官である。しかし、私は彼のことが好きではなくて、だからあえてこの号を買わなかったのではないか、という気がする。彼は臨床心理士という資格を作り出した首謀者の一人で、元は単なる民間の資格に過ぎないものをあたかも金科玉条の資格のように立ち回った人たちの一人である。各大学はこの資格試験を受けることができる教程を争って備え、協会は恣意的に役割を作り出した。
その頃毛嫌いをしていたことが裏目に出て、この号が揃えば、全冊揃うことになる。
この14号は鶴見俊輔が登場する極めて珍しい号である。