ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

大横川親水公園を歩いて錦糸町へ行き、ビッグ・イシューを買って、半蔵門線三越前に出た。日本橋川の水鳥を見てからMARUZENに行った。


 1314ページという大著だが、読みたいなぁと思うけれど、3,500円という値段にもちょっと警戒する。
されば、図書館という手だけれど、わが区の図書館ですらすでに4人の予約者がいるんじゃ、隣の区では大変なことになっているんだろうなと思ったら、なんと19人もいるのだ。こういう本は買えたとしても、書店では持って変えるのが恐ろしい。「東京の生活史」みたいに届けてもらうしかないんだろうなぁ。

 蓮池薫さんの連載が二回目。なんで北朝鮮が明らかに嘘だとわかる横田めぐみさん情報を出してきたのかと説明してある。しかし、北朝鮮の当たり前がよくわからない私にとっては、自明の理ではない部分があり、単行本となる時には(多分そうなるだろう)そのへんを加筆してもらいたい。それにしても現政権もまた、この問題には積極的でない。

 2004年8月に出版されたものの再録。そもそも「文春学藝ライブラリー」なるものの存在を知らなかった。そもそもといえば、文藝春秋が出している週刊文春が、もとはといえば月刊Hanadaのあいつがやっていた頃にいやになって、文藝春秋社そのものを毛嫌いしていたのだけれど、考えてみると立花隆にしろ、半藤一利にしろ、なくなって初めて、あぁもったいないことをしたと思うわけで、後追いもいいところだ。だからこの香月泰男という人のことなんて、全く今の今まで知らなかった。立花隆は彼の52点の絵、全てに通暁しており、彼の絵は図版なんぞで見たってわからない、実際にこの目で見るべきだと強調している。彼の絵は全て山口県美術館に所蔵されているとこの本には書かれているけれど、今がどうかは知らない。香月泰男は1911年の生まれで、実はうちのオヤジと同じである。戦後シベリアへ抑留され、1947年に舞鶴へ引き揚げてきた。1974年に62歳で他界。早逝である。
 第一部の「私のシベリヤ」は1970年の出版であるが、これは実は当時東大の哲学科の学生であった立花隆が10日間ほど毎日聞き書きをしたものだったと書いている。立花隆は1964年に東大の仏文を出て、岩波、NHKに落ちて文藝春秋に入り(ウィキペディア)、1968年に今度は東大哲学に学士入学したのである。山口県立美術館にシベリア・シリーズは所蔵されているそうだけれど、全点が展示されているわけではないらしい。ちなみに今年の4月13日まで全館休館である。

 当初はこの本を手に取るつもりはまったくなかった。それは宝島社の新書だということと、この中に石破茂のインタビューがあると聞いたからでもある。本当のことをここで吐露しているんだろうかという疑念があるからだ。しかし、他の人達の名前を見ると、私にとっては読んでおくべきかもしれないと思い直して手にしたのである。中央公論新社安倍晋三・ヨイショ・回想録のくだらなさに比べれば意味はある。ちなみに、中央公論新社の「新社」たる所以は読売新聞に買われてしまったからである。