1314ページという大著だが、読みたいなぁと思うけれど、3,500円という値段にもちょっと警戒する。
されば、図書館という手だけれど、わが区の図書館ですらすでに4人の予約者がいるんじゃ、隣の区では大変なことになっているんだろうなと思ったら、なんと19人もいるのだ。こういう本は買えたとしても、書店では持って変えるのが恐ろしい。「東京の生活史」みたいに届けてもらうしかないんだろうなぁ。
第一部の「私のシベリヤ」は1970年の出版であるが、これは実は当時東大の哲学科の学生であった立花隆が10日間ほど毎日聞き書きをしたものだったと書いている。立花隆は1964年に東大の仏文を出て、岩波、NHKに落ちて文藝春秋に入り(ウィキペディア)、1968年に今度は東大哲学に学士入学したのである。山口県立美術館にシベリア・シリーズは所蔵されているそうだけれど、全点が展示されているわけではないらしい。ちなみに今年の4月13日まで全館休館である。 当初はこの本を手に取るつもりはまったくなかった。それは宝島社の新書だということと、この中に石破茂のインタビューがあると聞いたからでもある。本当のことをここで吐露しているんだろうかという疑念があるからだ。しかし、他の人達の名前を見ると、私にとっては読んでおくべきかもしれないと思い直して手にしたのである。中央公論新社の安倍晋三・ヨイショ・回想録のくだらなさに比べれば意味はある。ちなみに、中央公論新社の「新社」たる所以は読売新聞に買われてしまったからである。