1980年にアフリカの某国に仕事で現地に滞在することになった。
某国から要求される項目の一つに、犯罪歴がないことの証明という項目があった。
それはどうやって証明されるのか、一体誰が証明してくれるのか。
正解は警察なのだ。
東京都の場合は警視庁に行って「犯罪証明」を申請する。
「無犯罪証明書」というものは存在しない。
警視庁はそれをどうやって証明するのかというと、当時は両手の指の指紋をバッチリ取られてしまい、登録されている既犯罪者の指紋に合致するものがない、したがってこの人間は犯罪歴がないという論理である。
しかし、この申請と同時に私の十本の指の指紋は警視庁に登録されてしまい、それから先犯罪を犯す時には指紋を丁寧に拭い取らなければならなくなった(そんなことはしてないけれど)。
DNAは未だに警察のデーターに組み入れられているはずはないけれど、今の世の中ではどうかわからない。例えば先日のCOVID-19のPCR検査の時に採取された唾液がその分析の傍ら病院でデーターとして取り込まれていても、こんな騙し討があり得る国家では不思議ではない。どこまでのデーターが集約されているのか一体誰が証明してくれるのだろうか。
追記
満月からたったの2日後なのに、もうこんなに陰ってきちゃうんだと今更ながらに気がついた。
自民党は正式な名前を自由民主党という。1955年に保守政党の自由党と日本民主党が合同して自由民主党となった。名前から発想すると自由で民主主義的な政党だ、という理解をしがちだけれど、その実態は自由かもしれないが、とても民主主義的とは思えない、独裁主義的指向の極めて強い政党であると思っていいだろう。それは60年安保の時代を仕切っていた岸信介の頃からとても顕著だった。
それでも1989(平成元)年7月23日の参院選で、自由民主党は結党以来初めて参院で過半数割れを喫し、日本社会党が歴史的な大勝を収めた。改選126議席のうち、自由民主党の議席は36で、日本社会党が45議席となった。自民党の幹事長だった橋本龍太郎は選挙速報のテレビが映っている時に思わず「ちくしょう」と呟いて、それが電波にそのまま載ったことを覚えている。このときの投票率は65.02%である。つまり、三人に二人は投票にいった。今や三人に二人は投票に行かない。
つまり今のこの国は全く民主主義が機能していない国であって、とても民主国家とはいえない。日本人の殆どは民主主義を信じていないのか、民主主義というのがこういうもんだと思っているのか、なにが何なのか、全くどうでも良いという暮らしをしているんだろう。人口の減少傾向や、高齢化の進行や、経済の低迷の大きな原因がこの政治体制ゆえであるにも関わらず、それは自然現象なのであって、根本的な対策というものはなし得ないのだという仮説に放り込まれているんだろう。
じゃ、誰がいけないのか。もちろん自由民主党の詐欺師的政策に丸め込まれてしまっているところに原因の大半は見られるけれど、それに国民が気が付かないように仕向けてきたものがどこかに隠されているはずだ。