もううちではほとんどお雛様も出さないし、ばら寿司を作るわけでもないし、別になにも起きないんだけれど、学生時代の友人が誕生日だというのだけは覚えている。彼は「男のくせにひな祭りが誕生日だなんて、格好悪い」というもんだから、ことさらみんなから「男のくせにひな祭りが誕生日でおめでとう!」といじられていた。男の誕生日を覚えているなんてのはあいつの3月3日ぐらいしかない。あとは私の誕生日から2日後が誕生日の人くらいなもんだ。ま、息子の誕生日くらいは覚えているけれど。
私は一浪したから大学の同級生でも現役早生まれの連中は私よりも1年半近く若いわけでそいつらからタメ口をきかれるのはいささか愉快でない。「お前何歳だよ」。
東京セブンローズ 井上ひさし
先日通りかかった「御蔵前書房」の真ん中辺の棚に井上ひさしの分厚い「東京セブンローズ」が刺さっているのを見た。あぁ、こりゃどっかで見たなと思ったので、うちに帰ってぐるりと書棚を見回したけれど、ない。ないはずでもうずいぶん前に本をバラしてスキャンしたのであった。そのpdfがちゃんと残っていたので、早速iPadで読めるようにしてみた。この話の舞台は根津宮永町で時は終戦間際のようだ。それにしても本当にB29の爆音を録音した音盤なんてのが売りに出たのだろうか。そりゃいったいなんのためかね。音でB29だとわかるように訓練・・・なんてしなくたって誰だってわかっただろう、あんなに空襲されちゃったんだから。