実は今年の都知事選挙に関しては私は大失敗を犯してしまった。今年改選年であることを全く失念していた。旅行を計画してしまった。告示日も、投票日も日本にいない。つまり、期日前投票もできない。つくづく残念である。今度こそあの学歴を詐称していても平然と知らぬ狸の小池百合子を引きずり下ろしたいと思っていたのに、投票すらできない。
実は豪州の選挙制度だと、投票行為は実現可能なのだった。在外公館で投票ができる。日本のように事前登録をしておらないと在外投票ができない、なんというけち臭いものではなくて、パスポートさえ持っていれば、投票ができる。これをいうと「そんなことをしたら二重に投票が可能なのではないか」という質問が来る。つまり、日本で投票しておいて、そのまま飛行機に乗って外国へ行き、そこで在外公館で投票できてしまうではないか、というのである。実際日本では、すぐさま飛行機に飛び乗って、韓国や香港、台湾へいってその日のうちに投票が可能だろう。私もそう思ってそれを指摘した。すると帰ってきた返事は驚くべきことだった。「それで二重にできる投票数はネグリジブルだよ」というものだった。つまり、大勢に影響しないというのだよ。
統一教会のような組織が一斉に韓国へ向かい投票すれば千という単位で二重投票は可能に思える。しかし、今やデジタル時代の到来で、それは非常に容易にチェックすることはできる。やろうとすればできるけれどそれをやらないのは、はっきりいってしまえば行政の怠慢でしかない。
国土交通省は全国の路線バスを対象に、料金の支払い方法をICカードなどキャッシュレスに限定した運行をしやすくする規則改正を7月にも実施する。全国の路線バス事業者が参考にする「標準運送約款」を改め、キャッシュレスに限定できると明記する(日経新聞2024年5月28日 2:00)
こんなことを奨励するんだったら、在外公館における旅券に基づく在外投票なんて、簡単にできる。もっとも現金払いを否定するバスなんて、この国ではまだやるべきではない。偶発的にバスに乗ることになった人は乗れない、なんてことが起きる。平気で起きる。全然利用者に優しくない。運営側に立った視点だけだ。
さて、その都知事候補に蓮舫、田母神俊雄、そして石丸伸二(広島県安芸高田市長)、清水国明がすでに名乗りを上げた。小池百合子は出馬の予定と伝えられ、都内の52の市区町村長が連名で小池百合子に出馬を要請したとある。これには驚いたよね。今までこんなことをやった例は寡聞にして知らない。ただし、10の首長は名を連ねていない。半自民で当選した首長連だろう。選挙が告示にもなっていないのに、首長が勝手に支持を表明したということである。小池百合子は29日の都議会定例会で出馬を表明するとしていたものを見送るといっている。これはなにを意味するんだろう。まだ奥の手があるんだろうか。
今回の都知事選挙には、まだまだ立候補者が出てくるだろう。自民、公明、都民ファーストは小池百合子を支援することを表明している。利権があちこちに網を張っている現状だから彼らは小池を担ぐしかない。神宮外苑だけでなくて、葛西臨海公園、日比谷公園を私物化して三井不動産を中心とした連中に美味しい汁が配られるわけだから、これを目の前に黙っているわけがない。都庁マッピングでグビグビと美味しい汁を飲み続ける電通系はあちこちつながっている。こうした利権完璧保全グループの中にはたぶん自民党の金魚の糞党は全部つながるだろう。維新は独自候補を立てたいところだろうけれど、音喜多駿では荷がかちすぎる。とんでもないコマが出てこない限り、小池百合子を担ぐ側に回ったほうが後々美味しいのではないか。
月刊Hanada系は当然田母神閣下を支援するんだろうか。それとも利権をあさりに行くだろうか。
驚くべきは労働組合の「連合」である。芳野友子はなんと「日本共産党と協力し合うというのであれば蓮舫を支持しない」と宣言した。バカである。今この東京で都民の現状に立ったら、考えなくてはならないのはまず第一に生活の安定化ではないのか。労働組合が都民の現実に即することができないのであれば、やめてしまえといってやりたい。連合参加の労働組合は本当に労組としての意識を持っているんだろうか。大企業経営者の立場に立ってしまった労働組合はもはやまったく意味がない。
返す返すも残念だ。